お客さまへのお願い
昨年来の新型コロナウィルス禍は依然として続いており、まだまだ色々な点で予断を許さない状況であります。直近では東京オリンピックなども一体どんな形での開催になるのか不安は隠しきれません。山小屋業界においても南アルプスなどでは本年におきましても、営業を中止する山小屋も多々あ
ると聞いております。そんな中で私どもも営業をしていく以上は、決して油断することなく最大限の注意を払いながら10月の小屋閉めまで運営して参
る所存です。今夏の鹿島槍・爺ヶ岳登山をご計画中の皆様におかれましては、私どもで考えた後述のマニュアルを参照いただき、ご協力をお願いいたします。ややもすれば細かすぎるきらいもありますが、
大事なことばかりですので、必ずご一読下さるようお願いいたします。
昨年は皆さんのご協力をいただき、なんとか無事に乗り切れましたが、やはり敵はまったく目に見えないウィルスであり、なかなか自分たちが考えているようには参らないかもしれないということだけは、
本年においても全登山者に共有していっていただきたいことと思います。もしかしたらシーズン途中で営業休止といった事態になることも、決してなくはないことと考えております。
またワクチン接種も進んでおりますが、この新型ウィルス禍が完全終息
するまでまでにはまだまだ時間を要しそうです。
各種コロナ対策の浸透とともに社会における生活様式も、昨年来大きな変化が起こっていますが、登山においても“新しい登山スタイル”が定着してきているようです。未曽有のこのシーズンが、“新しい登山スタイル”へ向けての第一歩になるよう、皆様にはご迷惑ご負担
もおかけいたしますが、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
冷池山荘・種池山荘・新越山荘 経営:柏原一正
【営業へ向けての大前提】
1・昨年来の新型コロナウィルス禍の下で、北アルプスの山小屋も宿泊者の大幅減少でたいへん苦しんでいるのが実情です。そんななか昨年は山小屋でもテント場でもクラスター発生等が無かったのは幸いでした。本年においても私どもの小屋をはじめどこの小屋も引き続き宿泊定員を大幅に減少して完全予約で営業を行なって行く予定です。
とにかく週末の定員数も大幅に抑えてありますので、週末だけに宿泊が集中するのでなく、平日登山への分散化にもぜひともご協力をお願
いしたいと思います。これは今後の“新しい登山スタイル”にもつながっていくものと思います
し、山小屋が今後も末永く継続していくためにも皆様には切にお願いしたいことであります。また絶対に無理のないゆっくり登山の計画、例年以上の早出早着、グループ全員の体調の把握等
もしっかりとお願いします。
2・当方に置いては、
昨年は新越山荘の休業で皆さんにご迷惑をおかけいたしましたが、本年は三山荘とも営業いたします。各山荘、縮小定員です。可能な限りのソーシャルディスタンスを取って、完全予約にてお泊り頂
きます。
3・また万一にもご予約無しで来られた方には、本年においては
小屋泊まりでもテント泊まりでも、追加料金を頂戴いたします。ご理解ご了承下さい。
ご予約は前日の午後5時までにお願いいたします。
4・誠に申し訳ありませんが、自炊をともなう素泊まりは、今季
もお断りをいたします。(自炊室が3密になるためと、緊急用に空けておきたいためです。自炊室の使用は禁止です。)
5・万一も三つの山小屋内において、感染者の確認があったときには、営業は中止いたします。また周辺山小屋で同様の事例があった場合も中止を検討させていただきます。
6・スタッフも通常よりは大幅に少ない予定ですので、従来からのサービスは縮小したり、取り止めてでも、衛生対策を第一に邁進しなくてはならないと考えております。よってお客さまによっては、サービスの低下や登山の制限、制約といった受け取り方をされるかもしれませんが、目に見えない感染症蔓延の非日常下での登山であることをご理解いただきたいと思います。
7・以下領域別にお願いを列記いたしますが、不明な点も多々あることをご了解いただきたいと思います。以後も新たな決定事項は更新日付とともに書き加えて参ります。
【お客様へのお願い・持ち物etc】
8・マスク(小屋の中では着用をお願いいたします。できれば就寝時もお願いします)
9・消毒スプレー(もちろん小屋の各所にも配置しますのでご利用ください) アルコールティシュ等
10・ゴミ袋(できればジップロック型のもの。ゴミは
必ずおうちまで持ち帰って処分してください)
11・ご自分のインナーシーツ等を持参いただけると助かります。(従来から枕カバーやシーツといったもののご用意はして
いませんでしたが、昨年からは最低限の紙製枕カバーと掛け布団の襟カバー等の取り付けをしております。また山荘ではヘリテージ社製(カモシカスポーツ)のものとモンベル社製のインナーシーツの有料販売も
いたします)⇒⇒⇒⇒昨年はほとんどの方が持参くださったり、購入いただきました。これからの山小屋泊まりではコロナ終息後もこのスタイルは続けていって頂きたいです。
12・体温計(入山当日の登山口においても最終検温を実施して
下さい。もちろん37.5度を超えるような時は、入山を中止してください)
13・ご宿泊は完全予約にてお願いいたします
。なお本年の完全予約においてはキャンセル料
等も考慮いたしましたが、従来どおりにキャンセル料はいただきません。ただしキャンセルの際には3日前までに必ずご一報下さるようお願い申し上げます。予約
は前日の午後5時までに申し込んで受付が完了したものが対象です。
当日の予約は一切受付いたしません。
14当日のキャンセルの場合、予約専用電話がつながらないようでしたら山小屋へ直接電話をしていただくようお願いいたします。小屋では日程変更等の受付はいたしません。
15・予約は電話、ネット
サイトで受付けてます。予約の際は、当マニュアルを熟読していただいた上で、
@宿泊山小屋
名・テント名
A宿泊日
B代表者のお名前
C住所
D男女別人数
E食事の内容
F入山口(入山時間)or前日の宿泊小屋名
G下山口or翌日の宿泊小屋名
H電話番号(携帯及び固定)
をお聞かせください。
16・予約の受付開始後は営業する全期間の全山小屋の受付をしております。
17・なお山荘入場の際のスムーズな受付とフロント周りの混雑を避けるために、ご宿泊者全員の名前等ご記入の名簿を持参いただきたく思います。
ご宿泊者全員の名前等が記入されていることにより、万一の遭難等のトラブル発生時にも迅速な対応が可能になります。
(当ホームページにひな型を載せてあります)山荘宿泊案内のページをご覧下さい⇒⇒⇒⇒昨年はほぼ100%の方が宿泊者全員名簿を記入の上でご持参くださり、受付作業が短時間かつスムーズにできてたいへん助かりました。
18・悪天候の際には、どうしても計画通りの行動ができないのは登山の常かと思います。できるだけ対応したいと思いますが、宿泊人数の超縮小化、ソーシャルディスタンスの確保等から、宿泊予定日の日延べ
に応じるのが難しい場合もあるかと思います。その場合は、誠に申しわけありませんがご容赦下さい。
19・入山前の2週間の間に、発熱や咳の多発、倦怠感、嗅覚異常等の巷間言われているコロナウィルスの諸症状があった場合は登山を中止していただきたいと思います。例年にも増して、普段からご自分はもとより同居ご家族の体調管理に気を付けていただきたいと思います。
20・お客様には受付時にスムーズに入場していただけるよう、代表者は同行者全員の名前、年齢、住所、緊急時連絡先等を記入した名簿を書いていただきお持ちいただきたいと思います。(緊急事態発生の際にも素早く対応ができます)。到着後は代表の方お一人で、ご入場いただき受付をお願いいたします。受付が済むまでは、他のメンバーの皆さんは外でおやすみください。(名簿のひな形はこのホームページ上に掲載するようにいたします)
21・宿泊者全員名簿に付きましては汗や雨で濡れないようにビニール袋等に入れてお持ちになって下さい。
22・小屋へ入る際には小屋の非接触型体温計で検温いたします。到着時に37.5度以上の熱がある方は、個室への案内、そして部屋での食事を、お願いいたします。(その場合のトイレ利用法については検討中。)翌朝も37.5度を超えるような方は必ず下山をお願いいたします。心配な方については、保健所への連絡も考えます。
23・小屋の中での大声での会話はおやめいただくことと、お客様間でもソーシャルディスタンスの確保をお願いいたします。小屋内でのマスク着用をお願いいたします。
24・乾燥室の利用に当たっては、レインスーツ(カッパ)の上下以外の物干しは一切禁止です。濡れたTシャツや靴下、下着等は各自持参のビニール袋に入れて持ち帰って下さい。また階段の手摺りやストーブの周り、部屋の中等に干すのは絶対におやめ下さい。
25・登山道上でのすれ違いの際は、下山の方が広いところで待って、接触することなくスムーズにおこなってください。なお軽く笑顔で会釈であいさつをしましょう。近年待機せず強引にすれ違いをするようなことが、当然のような風潮がありますが、この際にきちんと、どちらかが待機する常識あるすれ違いをするようにしていきましょう。
【山小屋の対策】
26・玄関前、トイレ前、食堂前、ロビー等にアルコールスプレーやアルコールジェルを配置しますので、ご使用下さい。しっかりと手のひら、手の甲、指の間、手首まで練りこむようにしてください。
27・スタッフもマスク着用、場面によってはフェイスシールドの着用をして応対させていただきます。
28・ドアノブやテーブル、手すり、便座、洗面台等の消毒ふき取りを定期的にこまめに実施します。また換気も定期的にいたしますので、ご了承下さい。
29・小屋の備え付けの小屋内履きのスリッパと外履きのサンダルは番号を付けますので、お客様は決められた番号の物を、間違えることなくお使いください。消毒は午前中に一回の対応になると思います。
30・寝室の布団に関しては、紙製枕カバー
の取替え、掛け布団の不織布製の襟布取替えはいたします。シーツ等までは対応できませんので、インナーシーツの
持参にご協力お願いいたします。インナーシーツ販売もいたしますが数に限りがあります。
31・客室内においては人と人の距離をしっかり取ることを前提
とし、シャワーカーテンで側面は仕切ります。マスク着用をお願いいたします。
32・スタッフも毎日3回の検温をはじめ、マスク着用、体調管理等の徹底をします。とにかく最大限の注意を払って、お客さまと自身の安全を守るよう衛生管理に尽力いたします。
【従来のサービスの変更】
33・スタッフの人数も例年に比べて大幅に少ないですので、従来からのサービスや対応ができないことも多々あると思いますがご了承ください。
34・
コロナ1年目の昨シーズンもお客さまは大幅に減少して経営的にも相当に厳しいものでしたが、本年の営業においても過去の経験則がまったく通用しないことが
いろんな点で予想されます。ビールやジュース等も一体どれくらいヘリで荷上げすればいいのか、大変難しいところです。皆さんのご迷惑にならぬように、ある程度は荷上げする予定ですが、万一にも品切れといった情況になった際はご容赦下さいませ。ヘリ荷上げについては宅配便を頼んだりタクシーを呼ぶようなわけには参りません。
また缶ビールなど至って賞味期限が短いものですから、山小屋にとっては従来から在庫管理は相当に負担になっておるのが実情です。
35・誠に残念ですが昨年に続いて、生ビール販売は行いません。(缶ビールのみでお願いします)
36・軽食に関しては昨年は中止しました生ラーメンやカレーライスのご提供もいたします。種池山荘名物の焼き立てピザ
は7月中旬頃からの開始予定です。
37・飲み水(生水)はペットボトル販売のほか、従来から販売してた沢からポンプアップ
した水に付きましても適切な管理の上、水道の蛇口や水栓の消毒等を徹底した上、お客さまからの水筒類
をスタッフがお預かりして給水いたします。
38・食事の際の飲酒はおやめいただきます。
黙食にご協力お願いいいたします
39・食堂のテーブル上の仕切り板は必要に応じて適宜使用い
たします。
40・談話室も入場者数は、絞ったうえで、椅子もその数だけしか出しておきません。またロビーでのお客さまの距離取りもお願いいたします。
41・管理が行き届きませんので、談話室の本や写真集
は数冊お出しするのみとさせていただきます。
【テント泊の皆様へ】
42・ ここ5年以上ソロテント人気もあって、冷池山荘も種池山荘もテント場がオーバーユース状態で、張り切れない日や、適正な張り数をはるかに超え、足の踏み場もないような、ほぼ強引に設営する状態の日が多々あるような状況にあります。本年において
も、“密”を避けるために、さらに“個室テント”が増えるのは火を見るより明らかであります。そんな中本年においても、テント場といえども、やはりソーシャルディスタンスを図らなければなりません。よってテント場も冷池山荘で45張り、種池山荘で30張りを上限に事前予約で受付し
て参ります。ただ事前予約では場所のお取り置き等は一切しませんので、冷池テント場のような斜面がちなテント場では、遅い到着なら当然のことながら、傾斜してたり岩がゴツゴツしたところしか無いといったことも考えられますのでご了解ください。
43・
コロナ1年目から一昨年のテント傾向から、平日は大きな混雑がないと判断しまして、予約が無くても設営はokとさせていただきます。ただし混雑が予想される週末を中心に完全予約必要日を設けましたので、その日については事前に完全予約にてお願いいたします。
44・また万一にもテントの
完全予約必要日において、ご予約無しで来られた方には、
追加割り増し料金を別途徴収いたします。ご理解ご了承下さい。また同一テント場に連泊予定でご予約された方には、どのような形でお泊りになっても、たとえ一泊であっても連泊分の料金を頂戴いたします
。また予約は前日の午後5時までに受け付けたものが対象です。当日の受付は一切いたしません。
45・ご予約キャンセルの際はキャンセル料も考慮いたしましたが、いただかない事に決定いたしました。キャンセルの際はできるだけ早めに必ずご一報下さいませ。
46・テント完全予約必要日のご予約をされた方は、スムーズな受付のために、全員の名前等ご記入の名簿を持参いただきたく思います。
(当ホームページの宿泊・テント案内のページにひな型を載せてあります)
47・トイレは山荘の外トイレをご利用ください、小屋内のトイレは使用できません。
48・テントの方の、山荘における小屋食(夕食・朝食とも)は本年承りません
。
49・台風や突然の雷等の際にも、小屋へ逃げ込むとか、小屋泊まりに変更といったことも、小屋が満員の際にはできませんのでご了承下さい。
50・テントの方の夕食作りの時などの、山荘外ベンチの使用や小屋の自炊室の使用は一切できません。
【日帰りの方へ】
51・外ベンチも席数を制限する予定です。スムーズに多くの方が利用するためにも、そこでコンロなどを用いてコーヒーを沸かしたり、炊事したり
して席を独占するのは絶対におやめください。外テーブル上でのコンロ使用や炊事を伴なった食事は厳禁です。
52・日帰りの方も緊急事態発生の際に、蔓延防止に向けてスムーズな対応ができるよう、名簿をご持参いただいて山荘に提出していただければ幸いです。
53・どこの山小屋も定員縮小のうえで、事前の完全予約を徹底する予定でおられます。万一の場合泊まれないことも考えられますので、絶対に無理な行動、特に子供を連れた無茶な行動は絶対になさらないで下さい。それでなくても近年子連れで午後遅くに下山するような日程の方が目立ち、たいへん困惑しております。
※以上何卒よろしくお願い申し上げます。なお追加のものが出てくると思われますので、随時日付の表示とともに、更新してまいります。 |