▲▲ 2012 / 8月 ▲▲

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NO  1212  午後はまだまだ夕立に注意!

2012  8/  31(金)     

    このところ午後は大気の状態が不安定気味で、各地で雷雨が降っていますが、鹿島槍ヶ岳周辺でも、昨日の8/30には午後5時過ぎから猛烈な雷雨になりました。そして今日も午後3時ごろに、少しだけパラパラ、そして夜8時ごろからも夕立になっています。今週末もまだ、大気の不安定な状態は続くようですので、温度が上がる午後には、雷雨には要注意です。小屋への早着きに心がけてくださるようお願いいたします。

   そして明日はもう9月入りということですが、残暑が厳しいせいか、1〜2名様の直前予約がけっこう増えて、9/1の冷池山荘は、例年よりにぎやかな、9月最初の週末になりそうです。爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳のウラシマツツジなどは、日に日に赤味を帯びてきており、朝夕の涼しさを肌で感じ取るとともに、目からも初秋の気配を感じ取っていただき、しっかりと英気を養い、下山後の活力源にしていただきたいものです。

赤味を増してきた、爺ヶ岳のウラシマツツジ。
夏と秋の狭間の好天続きに、NHKテレビの取材カメラマンさんもにっこりです。放映、乞うご期待!

NO  1211  初秋気配の好天が続きます

2012  8/  29(水)     

    連日の好天です。おまけに今朝は久々に絶好の朝焼けが楽しめました。冷池山荘に入って、取材を続けている、NHKテレビの取材クルーも連日の好天に、いい映像をものにできているようです。10月以降に放映される番組が楽しみになってきます。詳細は後日お知らせいたします。

      なお針ノ木小屋より、連絡をいただき、針ノ木大雪渓も雪解けが進み、中間帯にだけ、まだ少し残っている、雪渓部分も不安定になってきたので、通称“ノ ド” と呼ばれる、いちばん狭い部分の雪渓の登降を禁止にして、高巻きの“秋道”の通行をしていただくようにしたそうです。高巻きの“秋道”は、やや高度感がありますので、指示にしたがって気をつけて下りるようにしてください。

志賀高原あたりが、真っ赤に染まります。朝の温度もこのところは、連日8度ぐらいまで下がるようになって、少し寒さを覚えるようになってきました。(冷池山荘:8/29)
針ノ木雪渓も7月ごろが信じられないくらいに、雪解けが進みました。ほとんどが“秋道”歩きになり、雪渓歩きも少しだけになりましたが、注意して登降してください。(8/28)

NO  1210  種池テント場再開しました

2012  8/  28(火)     

    クマの出没があって、幕営を禁止していた種池山荘テント場の利用を27日より再開いたしました。いろいろと皆様には、ご心配、ご迷惑をおかけいたしましたが、皆様には冷静な対応、ご協力をいただいて、本当にありがたかったです。厚く御礼申し上げます。なお周辺は本来クマの生息地ですので、これからもいろんな点で注意していただいて、テントを張っていただきたいと思います。種池周辺だけでなく、どこの山々を登山する際も注意していただきたいと思います。(1207参照)

昨夜は4張りのテントが張られて、再開です。本日もご覧の好天でした。(8/28)

NO  1209  夏の出口。

2012  8/  26(日)     

    昨夕も少しだけ夕立がありましたが、まあまあのお天気に恵まれた今週末でした。今日も朝の内は、富士山なども、うっすらと、見えていましたが、日中は稜線もガスに包まれて、日差しも弱く、歩いていても心地いい陽気です。コバイケイソウの葉も、確実に黄味を増し、爺ヶ岳稜線のウラシマツツジも、いよいよ赤味を帯びてきています。稜線を歩く皆さんにしても、長袖の方のほうが、今日は目立ちます。
    下界は残暑まだまだ厳しいようですが、岳では、夏の出口が、すぐそこに見えてきたようです。それにしても、とんでもない台風が、沖縄に近づいていて心配でなりません。こんな台風が北アルプスを直撃したらと思うと・・・  なんとか最小限の被害で、納まってほしいものです。

剣岳も、今日は、ガスの合間から時々見えるだけです。(8/26)

NO  1208  このところ午後は不安定、雷雨にご用心!

2012  8/  25(土)     

  小屋の周辺では昨晩は雷鳴がとどろくだけで、夕立はありませんでしたが、一昨日の夕方には、待望? の雷雨がありました。 そう、ときどき雨が降ってもらわないと、登山道が傷んでしまってたいへんなんです。まさに雨降って地固まるということです。そしてもちろん水不足の解消にもつながります。北アルプスでも、今夏は、好天が続いており、雨不足のため、天水が頼りの山小屋はご苦労されていることと思います。お客様のことを考えれば、お天気が続いて欲しいし・・・  悩ましいところですね。

  さて、週間予報を見ていても、台風の影響下の沖縄をのぞけば、ほとんどの地域で、この後来週にかけても、夏型の暑い日が続きそうとのこと。さらには9月も残暑が続く気配濃厚とのこと。営業的には、とてもうれしいニュースですが、ちょっとでも太平洋高気圧が勢力を弱めたすきに、台風でも発生して、進路を日本にでも向けたものなら、すぐにお天気も激変! なんてことも十分にありますので、話半分に聞いておきましょう。どちらにしても、まだまだ午後を中心に雷雨の心配は続きますので、早出早着に注意し、カッパ等の装備もきちんとお願いいたします。

  ところで、早いもので、今日はもう8月最終の土曜日、夏休みも最終盤ということで、例年になく目立った、お子様連れのファミリーが今日も幾組かお見えいただけそうです。もちろん、今朝もサイコーのお天気でのスタートです。ただし雷への注意だけはぬかりなきようお願いいたします。

昨晩種池山荘にご宿泊のお客様が、針ノ木岳(正面右側)をめざして、新越山荘を通過されていきます。赤沢岳まで行けば、涼しげな黒部ダム湖も見えますよ。水分補給しっかりね!(8/25)

NO  1207  クマ捕獲しましたが、今しばらく、種池テント設営はお待ち下さい

2012  8/  24(金)     

    8/13から14日にかけて、種池テント場に現れて、テント3張り損傷、テント内物色、ザックの持ち逃げ、山荘周辺の徘徊等をして、一連の騒動をおこしたと思われる、クマが、本日オリに捕獲されて、地元猟友会の皆さんに早々に上山していただき、殺処分にしていただきました。  北アルプスの大自然の中で、クマをはじめいろんな動物植物と共生していかなければならない、山小屋の人間としては、一抹の残念さも覚えるわけですが、今回については、登山者の安全を第一義に考えれば、致し方なかったことかと思っています。皆様にもご理解していただければさいわいであります。なお今回の一件については、“お仕置き” してからの、“学習放獣” なども考慮されましたが、なかなか危険困難さが伴うため、除外されて、今回の殺処分という結果となりましたことをご報告申し上げます。

   騒動発生から11日目、皆さんからは長い時間に思われるかもしれませんが、関係各官庁の皆さん、地元猟友会の皆さん、荷揚げのヘリ会社等々の皆さんの、素早いご尽力、ご判断によって、お盆時季もはさんでの、人里離れた北アルプス主稜線においては、相当に早い解決になったのではと、自分としては胸を撫で下ろしているところです。関係各位には厚く御礼を申し上げる次第であります。またテントの皆さんや小屋泊まりの皆さんにも、ご協力いただき、いたずらに騒ぎ立てることなく冷静に行動をしていただけたことが心からありがたかったです。本当にありがとうございました。小屋のスタッフにしましても、ようやく落ち着いて休めそうです。私も徐々に安心感がもどってきそうです。

    なおクマの“人定”はなかなか難しいことですが、事件後の行動からもおそらく、騒動をおこしたクマと思われます。ただ、やはり“人定”が困難なことから、最低限の時間的猶予を持って、種池テント場の利用再開をしたいと思います。よってテントのお客様にはご迷惑をおかけいたしますが、今週末に関しては、引き続き利用禁止を継続させていただき、周辺での新たな出没がないのを確認した上で、週明けの8/27(月)からの利用再開にこぎつけたいと考えております。ただ100パーセントの確認はできませんので、再開後も、各人の責任によって、テント設営していただき、テントやザックの管理、あらゆるゴミの持ち帰り、夜間のテント内への荷物収納等々にご協力いただきたいと思います。また小屋にしましても、周辺にクマが近づかないように、排水やゴミの管理等の改善点をさぐり、来シーズンへ向けて対策を練っていきたいと思っています。さっそくいくつかの点では取り組みを開始いたしました。

    また先日も報道では、上高地などでも今夏のクマの目撃情報が、例年に比べてかなり多いといった報道がありましたが、当方の鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳山域でも、お客様の目撃情報が例年より、ちょっと多めかな? といった印象を受けています。ただ先日も書きましたが、クマは本州や北海道の山間部には、普通に生息している動物ですので、いたずらに騒ぎ立てるつもりも毛頭にありません。つい先日も、今回の騒動中に、冷池テント場にクマのうんちがあると、連絡してくださったテントの方がいらっしゃいましたが、スタッフが確認したところ、クマのものは見つからなく、人間とサルのうんちのようでした。  どうしても神経質にならざるをえない、クマへの対応ですが、常に冷静さを欠くことなく、周囲には常に注意をはらいながらの行動をお願いしたいと思います。

予想通り!の昨夕の夕立もあがり、本日も晴天なり! 昨夜種池山荘にお泊りの皆さんも、柏原新道を下山の方、稜線を鹿島槍ヶ岳を目指す方、はたまた逆に針ノ木岳へ向かう方と、それぞれご出発されました。(8/24)

NO  1206       直 近 情 報    8/23(木)

天気

◎夏型のお天気が続いています。ただ日中はガスが上がり、午後は雷雨の恐れが高いですので注意が必要です。

◎このところ温度は高めで、朝の温度は10度ぐらい、日中の温度も20度ぐらいの暑い日が続いています。

◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。 さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。

◎夏のお花は、雪消えの遅かったところに少し残るくらいで、基本的には、秋のお花に中心を移してきています。ハクサンフウロ、ミヤマトリカブト、オヤマリンドウ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマコウゾリナ、ヤマハハコ、タカネニガナ、ミヤマシシウド、ウサギギク等です。

◎ナナカマド、クロマメノキ、コケモモ、シラタマノキ等は実を付けだしています。

登山ルート等の状況

◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。 あわてずに一歩ずつ慎重に・・・

◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。登山道上に残雪もありません。

◎柏原新道のガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。 また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。 また下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意して下さい。

◎赤岩尾根には、まったく残雪もなく、支障なく歩けます。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。

◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。 また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。

◎針ノ木大雪渓は、中間部の “ノ ド” の前後に400mぐらいの、雪渓が残っていますので、気をつけて通行してください。早朝などは凍結気味ですし、、やや傾斜がきついですので、下山時に心配な方は軽アイゼンを用いて下さい。針ノ木小屋でレンタルもできます。

◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、慎重に下山してください。また間違った踏み跡もあるので、 ペンキ印を見落とさず、気をつけて通行してください。

◎梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石への乗り上げや、落石等へ十分に注意をはらってください。 また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 7/20〜21にかけても、通行止めにはなっていません。  ※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

混雑状況(8/ 23現在)      各山荘予約状況一覧表

◎今週末は冷池山荘が24日と25日、種池山荘が25日にやや込み合いそうです。新越山荘は、たいへんすいています。

◎猛暑が続いていますので、来週の8月最終週も例年に比べたら、お客様の動きはよさそうです。

◎長野県内恒例の学校登山は、お天気にも恵まれて7月分の学校は全終了いたしました。あとは種池山荘の8/29 が、150人ほどの中学校で混みあうだけです。

◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。 ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入 り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。

アドバイスや注意

◎周辺では、転滑落による負傷事故が相次いでいます。下山時は慎重に一歩ずつゆっくりとお願いします。またパーティ内での、連携連絡ミスによる“遭難騒ぎ”も数 多く発生しています。ゆとりある行動、事前のしっかりとした打ち合わせ、計画をしっかりと共有してください。また体調不良による病気発生も目立っていますので、無理の無い行動、早めの察知、下山等もお願いします。

◎クマ出没のため種池テント場は現在利用禁止とさせていただいています。種池周辺や柏原新道上部では、大きな音をときどき出したり、周囲に注意をはらって通行してください。不意の遭遇がいちばん危険ですが、距離が離れているときは、落ち着いてクマが立ち去るのを確認してください。なおクマは北アルプス中どこにでも、生息するものであり、決して特別な存在でないことだけはご承知置きください。

◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。登山口の先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムがあります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。

◎本年より黒部ダム入口の 扇 沢 駅 駐車場 (柏原新道登山口ではありません) の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。無料はいちばん下部にある、 未舗装の大町市営駐車場のみになりました。 ご理解、ご協力お願いいたします。 なお有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円ということですので、一泊2日の登山者には利用しやすい料金かと思いますので、柏原柏原新道登山口周辺の駐車スペースが一杯のときには、ぜひともご利用下さいませ。

◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。

◎現在、扇沢橋の先の車道では、電線の地中化工事が実施されています。扇沢駅方面から柏原新道登山口までの 、歩いての往来の際は、道が狭くなっていますので注意してください。 またその場所は林間駐車場の入口にもあたりますので、車が出るときは、現場係員の指示にしたがってください。 係員がいないときには必ず工事信号が青色になったことを確認して出てください。

◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、 一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。 またインターネットやブログ等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢したり誇張したものが、ままあります。またそういった自慢の記述に 変に感化された方が、最近目立つのも何かと心配でなりません。 あ くまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考に、余裕を持って、楽しみながらの山行にしていただきたいものです。

ここ数年、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。 これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶なコースの日帰りの人が多いことです。

◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。 またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。

◎夏は雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう

◎まだまだ暑い日が続いています。岳の上とて、暑さ対策、熱中症対策は不可欠です。サングラス、帽子、ドリンク、塩分等の摂取をお忘れなく!  また毎年、半袖や短パンでの、長時間歩行のため、手足がほぼヤケド状態の水ぶくれになってしまっている人が必ずいます。気をつけてください。

NO  1205  今朝もいいお天気です。

2012  8/  23(木)     

    連日の好天です。冷池山荘からは雲海の上に、浅間山と四阿山がそれこそ島のように浮かんでいます。ただガスの上がりも早いのが、後立山連峰の夏の天気の特徴です。今夏は本格的な雷雨がたいへん少ない、鹿島槍ヶ岳周辺ですが、今日あたりは、ガスの雰囲気からも予報的にも、雷雨になるかもしれません。水場の点からも、登山道の保守の点からも、そろそろ一雨欲しいのも、これまた偽らざる心境です。できることならお客様が完全に到着されているであろう、午後5時過ぎから降ってもらえれば最高なのですが・・・・

8月23日は処暑ということで、岳の上でも、朝方は文字通りに夏の仕舞いを感じますが、日中の暑さはまだまだ夏そのものの今夏です。朝焼けにも少しずつ初秋を感じます。(冷池山荘:8/23)
冷池山荘の周りにも、昨年はあまり咲かなかったミヤマシシウドが咲きだしました。名前的にも、容姿的にも人気のあるお花ではありませんが、よ〜く見ると結構華やかでかわいいですよ〜 (8/23)
ミヤマシシウド。

NO  1204  お天気続いています。

2012  8/  22(水)     

    お盆明けから、再びお天気は安定傾向で、連日早朝を中心に好天が続いています。太平洋高気圧も勢力を盛り返しており、7月下旬から8月上旬にかけて、長く続いた晴天の再来といった感じを受けます。ただ午後を中心に全国的に雷雨の心配が高いですので、雷や夕立に注意が必要なのは言うまでもありません。そして朝夕は心地いい涼風もわたるようになりましたが、日中は最高気温が20度を超えて、まだまだ盛夏の気配です。とはいっても確実に秋はやってきているようで、夏のお花は終わりを告げんとし、種池山荘前のお花畑のチングルマも、すでに全部の花びらが舞い散り、綿毛が風車のように揺れています。同じくコバイケイソウも大きな葉を、黄化させ始めています。また周辺ではコケモモやクロマメノキなどにも実が付き始めており、足元から秋が少しずつ広がってきているようです。もう10日もすれば、爺ヶ岳稜線のウラシマツツジの色付きも始まることでしょうね。

   さてお盆から出没している、種池周辺のクマについてですが、留守中のテントを破って食料を物色したり、テントの方のザックを持ち逃げしたり、またその後も種池山荘のエンジン室の周りを徘徊したり(クマはエンジンオイルやペンキ、シンナーといった石油系の油が好物です)で、たいへん危険性があり、まだ登山シーズンも長いため、関係官庁の許可を受けて捕獲の方向でいます。いましばらく時間も要すると思われますので、種池テント場の利用禁止も継続させていただきたいと思います。また周辺通行の際も、周囲に注意をはらって通行していただきたいと思います。テントの方をはじめ、皆様にはなにかとご不便をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくおねがいいたします。

秋の花々が咲きだした、種池山荘前庭からの岩小屋沢岳、針ノ木岳、蓮華岳(右より:8/22)
種池山荘と剱岳、立山連峰。今日も快晴の朝を迎えました。(8/22)
雲ひとつない夏空が広がる鹿島槍ヶ岳。(8/22)

NO  1203  雷雨の心配もなんとか、持ち堪えて・・・

2012  8/  19(日)     

   この週末は、連日のように全国各地で、猛烈な雷雨に見舞われる不安定な天候でしたね。昨日は槍ヶ岳では、落雷事故もあったりしたようで残念でした。さいわいに鹿島槍ヶ岳周辺の、ここ3日間は、雷や夕立が少しパラパラする時間帯があったくらいで、比較的安定していて助かりました。ただ雷雲の発達なんて、水平距離でも、垂直距離でも、実に微妙なものでしょうから、大気の不安定さが、しつこいくらいに、ニュースや天気予報で伝えられるときには、確実に気をつけなければならないでしょう。週明け後も全国的に、残暑が厳しいようですので、岳の上でも、午後を中心に雷雨にはまだまだお気をつけください。

   なおお盆前からお盆中は比較的、涼しい稜線でしたが、ここ数日は、またまた温度は高めに推移しています。お天気も続くおかげで、一時は停滞気味だったお客様の動きも、7月末ごろのピーク時の勢いにこそ、まったく及びませんが、直前予約でお越し下さる、単独の方やご夫婦連れのお客様が、けっこういらっしゃってありがたいことです。スタッフもに張り合いになります。

鹿島槍ヶ岳盛夏。(冷池山荘 8/19am)

朝方の好天も、信州側からのガスの上がりは早いです。あっという間に針ノ木岳もガスに隠れます。新越山荘周辺の夏のお花たちも、秋のお花へとバトンタッチです。(新越山荘 8/19am)
夏のお天気のいい日には、立山剱岳方面には、10時ごろになると、2500mぐらいの高さに、ぽつんぽつんと雲が沸きだします。(新越山荘 8/19am)

NO  1202  秋の空と夏の空が綱引きです

2012  8/  18(土)     

   朝の温度は9度。上空にはさわやかな秋の空が広がります。ただその後は温度上昇とともに、信州側からガスが沸き立ち、主稜線を包み込んでいます。昨夕は長野県内の各地では、猛烈な雷雨があり、被害も出たりしましたが、鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳周辺は、さいわいにも、少しだけ雨があたった程度で、お客様もまったく雨にあうことなく、小屋へ到着することができました。なお本日についても、安定感には欠け、午後は雷雨の可能性がとても高くなりそうです。小屋への早着きが肝心です。

新越山荘上空にうろこ雲がやってきました。空にも足元にも初秋の気配が広がりつつあります。(8/18)

新越山荘のコバイケイソウは花を付けることなく、静かに秋へ向かいそうです。(8/18)
種池山荘にも鹿島槍ヶ岳にも秋が到来!ひと月後には紅葉情報もご提供できることでしょう。(8/18)

NO  1201  種池テント場利用禁止、引き続きお願いいたします

2012  8/  16(木)     

   今日も朝の内はまあまあのお天気で、始まりましたが、その後は雲やガスの多い一日になり、夕方には少しだけ、夕立がありました。8月上旬があまりにもお天気がよかったので、いまひとつの感じだったお盆シリーズでしたが、なんとかお天気のほうは、持ちこたえてくれたというところでしょうか。すでに周辺では ミヤマトリカブトやオヤマリンドウ、トウヤクリンドウといった秋の花も、どんどんと咲きだしており、このまま秋に向かっていってしまうのでしょうか。できることならもう一回、岳の上でも暑い夏が復活してほしいものです。

   さて先日、お願いした種池テント場の利用禁止は、まだ継続中です。関係官庁とも連絡をとって、善後策を考慮中ですので、今しばらく利用禁止にご協力をお願いいたします。なお先日の事件を、事を追って説明すると、8/13の夕方、雨が降り出した種池テント場に一頭のクマが出没し、17張りのテントの中の、2張りのテントを傷つける事案が発生しました。テントの方の3分の一ぐらいの方は、小屋泊まりに変更されました。そして翌日の昼前に、頂上ピストンのため、張りっ放しだったテントが、おそらくクマに荒らされて、荷物が物色されました。また昼過ぎには新たなお客さんがテントを張ろうとしているときに、目の前でザックをクマに持ち逃げされるということまで起きてしまいました。(ザックは幸にも、後で発見することができました) これらの一連の流れから、偶然とは思えぬ、危険性を感じて、種池テント場の利用を禁止とさせていただきました。とにかく安全を第一義に考えてのことですので、テントの皆様には、たいへんご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご理解のほどよろしくお願いいたします。なお今後は、なかなか難しいとは思いますが、事件の原因を究明するとともに、クマの習性や対策等も研究していきたいと思います。   

   またお客様には、比較的冷静に対応していただき、ご協力いただいているのが、とてもありがたいです。小屋でも生ゴミは完全焼却していますが、お客様におかれても、いかなるゴミも、捨てない、放置しない、忘れない・・・ 等をお願いいたします。また歩行中も、ときどき大きな声を出したり、笛や鈴を鳴らしたり・・・  逆に、耳を澄ませるときには、しっかりと聞き耳を立てる等もお願いしたいと思います。

朝の内は遠く中央に富士山も見えていた、お盆最終日でした。種池山荘ベンチにも山ガール、山ボーイが目立つ、今夏シーズンです。(種池山荘:8/16)

トリカブトも開花です。(冷池山荘:8/16) 種池が張れないので、冷池テント場が賑わっています。(8/16)

NO  1200   急告  種池テント場利用禁止のお願い

2012  8/  14(火)     

   昨日8/13夕方に、雨が降りだした種池テント場にクマが1頭現れました。藪の中を歩いてきて、偶然にテント場に出たものと考えていましたが、本日午後になって、再び現れて、テントを設営しようとしていたパーティーのザックを持ち去ろうとする事案が発生してしまいました。幸いにいずれも、人的被害はなく、事なきを得ましたが、とても安心してテントを張れる状況にはないと思われます。本日も、関係 先とは連絡をとりましたが、明日以降関係官庁等と連絡をとって、早急にさらなる善後策を講じたいと思っています。よってしばらくは、種池テント場の利用を自主的に禁止にさせていただきたいと思います。ご協力をお願い申し上げる次第であります。

   またテント利用だけでなく、種池山荘周辺を通過する際も、周辺には注意して、ときには大きな声を出したりしながら、通行していただきたいと思います。クマは本州や北海道の山岳部には、普通に棲息するものであり、いたずらに騒ぎ立てるつもりは、毛頭ありませんが、緊急性が感じられますので、皆さんに周知をうながすとともに、ご理解、ご協力をお願い申し上げる次第であります。

NO  1199   お盆は静かです。

2012  8/  11(土)     

    天気はまあまあですが、雲の多い週末、お盆シリーズのスタートです。南海上より湿った大気が流れ込み、今朝は昨日までの空とは、明らかに違う空模様です。このあとは明日にかけ、日本海より冷たい大気も、流入してくるとのこと。午後は、大気の状態が不安定になり、雷雨の心配もありそうです。ただこれは岳の上に限ったことではなく、日本中のいたるところで同じ状況かと思います。なお週明けにかけて、不安定な状態が続きそうですので、気をつけていただきたいと思います。キャンセルもちょこちょこと出ていますが、お越し下さる皆さんのためにも、大きな崩れにならないよう願っております。

   なお、毎年申し上げておりますが、お盆近辺は、当方の山小屋は、大きな混雑はありません。冷池山荘の場合を見ても、ここ20年余りのあいだに、シーズン全体を通して、入り込みのピークになったのは、7月第3週および第4週の週末、海の日連休、8月の第1週の週末、8月の第4週の週末、9月の敬老の日連休、秋分の日連休、10月の体育の日連休などであって、お盆近辺がシーズンのピークになったことは一度もありません。お盆が猛烈に混みあったのは、30年以上前のことです。下界の観光地が今でも、お盆がいちばん混みあうのに、なんで登山には、大変化があったかについては、諸説ありますが、ぜひとも今後、ご計画いただき、自ら謎を紐解く山行にしていただきたいと思います。  なお来週も8/18(土)をのぞけば、3つの山荘とも空いていますので、天気予報をチェックの上で、ぜひお出かけくださいませ。    (ちなみに、諸説のひとつは、 ※ 昭和30年、40年代の登山ブームを支えた若者世代が、中高年世代になって、お盆はお墓参りや家を守らなきゃいけなくなった   ということですが・・・・)

新越山荘上空には、青空ものぞきますが、雲の多いどんよりとした朝です。(8/11)

新越山荘の前のチングルマも綿毛になり、短い岳の夏を告げようとしています。(8/11)

NO  1198   涼風献上。

2012  8/  10(金)     

   早くも立秋が過ぎ、残暑お見舞い申し上げますと申し上げるべきでしょうか。なかなかホームページ上にて、北アルプスの涼やかさをお届けするのも、至難の業ですが、 写真にて、少しでもそんな気分にひたっていただけますように・・・・    3ヶ月予報では、9月、10月も温度高め状態が、続くよう な予報であったと思いますが、どうなることでしょうか。ご自愛くださいませ。

黒部ダム湖を俯瞰。湖面を渡る涼やかな風が目に見えてきます。(赤沢岳より)

涼しいというよりも、時には冷たいぐらいのひんやりとした風が頬をなでます。(針ノ木大雪渓にて)

日本第5位の高峰、標高3180m、槍ヶ岳山頂の風はお届けできたでしょうか。

チシマギキョウら、紫色系のお花がふえてくれば、秋へのプロローグ。

NO  1197   天気続いていますが・・・

2012  8 /  10(金)     

    週初めに、ややぐずつきはしたものの、水曜日からは3日連続で好天が続いています。7日のこの欄では、束の間の立秋? なんて、書きましたが、束の間どころか、その後も結構涼しい日が続いており、朝などは肌寒いくらいです。日中も先週までの、連日の24度近くまでの温度上昇から、一転して、今週は20度まで上がらないような、とても爽やかな状況でした。岳の上では、暦どおりに季節が進んでいるようです。

   昨日は、針ノ木小屋のヘリ荷揚げがあり、私どもも便乗して、各山荘にジュース、ビールを荷揚げいたしました。というのも、7月末から8月の頭にかけての、連日の暑さ続きで、結構ジュース、ビールが売れて、8月中下旬の在庫がちょっと心配になったからです。 ところがどうでしょう。このところの温度低下で、すっかり売れ行きもダウン気味です。山小屋での在庫管理の難しさをまたまた痛感です。お客様には、生ビールでも切らしたものなら、怒り心頭の方もおいでなくらいですが、下界の飲み屋さんのように、毎日毎日酒屋さんに厨房の中まで配達してもらうのとは、訳が違います。願わくば、このあとも猛暑が復活して、どんどんとはけて行ってほしいものです。

   しかし、せっかくのお盆シリーズも、8/12、13ごろには日本海から前線が南下するようで、ちょっと安定度にかけそうな天気予報ですね。要は太平洋高気圧が縮小期にきているということでしょうか。雷雨等には、くれぐれも注意していただきたいものです。

今季のヘリ荷揚げは、天気の良い日に恵まれて、ほんとうに大助かりです。(8/9)
例年よりもあるものの、鹿島槍ヶ岳の残雪も少なくなりました。(8/9)
お客様にもおすそ分けして、スイカを食しながら往く夏に思いを馳せます。小屋の周りでもミヤマアキノキリンソウや、ミヤマコウゾリナなどの初秋系のお花も咲きだしました。岳の夏は早い。

NO  1196       直 近 情 報    8/10(金)

天気

◎今夏は好天の日が多いです。今週は8/6、7日に少しぐずついて、雨の時間帯もありましたが、8/8、9、10と好天が再び続いています。

◎8/12、13あたりには、前線が通過しそうですので、雷雨等に注意が必要です。

◎このところはさわやかな大気が入り、朝の温度は8度ぐらいまで下がって、肌寒いくらいでした。また日中の温度も20度以下のさわやかな日が続きました。

◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。 さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。

◎今夏はお花の開花が平年よりも10日以上遅れ気味の感じでしたが、ここへきて夏のお花も出そろった感じです。すでにミヤマアキノキリンソウやトウヤクリンドウなどの、初秋のお花も咲きだしました。

登山ルート等の状況

◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。 あわてずに一歩ずつ慎重に・・・

◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。登山道上に残雪もありません。

◎柏原新道は 最後まで残るガラバの雪渓も消えました。ガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。 また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。 また下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意して下さい。

◎赤岩尾根には、まったく残雪もなく、支障なく歩けます。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。

◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。 また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。

◎針ノ木大雪渓は、最上部の急登部分で、夏道が出現しました。安心して下山できます。なお中間帯は1キロ近くに渡って雪渓歩きになります 。早朝などは凍結気味ですし、中間部の “ノ ド” の辺りは、やや傾斜がきついですので、下山時に心配な方は軽アイゼンを用いて下さい。針ノ木小屋でレンタルもできます。

◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、慎重に下山してください。また間違った踏み跡もあるので、 ペンキ印を見落とさず、気をつけて通行してください。

◎梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石への乗り上げや、落石等へ十分に注意をはらってください。 また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 7/20〜21にかけても、通行止めにはなっていません。  ※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

混雑状況(8/ 10現在)      各山荘予約状況一覧表

お盆は混み合いません。今週末も8/10(金)の種池山荘、8/11(土)の冷池山荘、新越山荘、8/12(日)の冷池山荘がやや込み合うくらいです。来週の平日も、どの小屋もたいへんすいています。お天気と相談してぜひお出かけ下さい。

◎長野県内恒例の学校登山は、お天気にも恵まれて7月分の学校は全終了いたしました。あとは種池山荘の8/29 が、150人ほどの中学校で混みあうだけです。

◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。 ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入 り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。

アドバイスや注意

◎周辺では、転滑落による負傷事故が相次いでいます。下山時は慎重に一歩ずつゆっくりとお願いします。またパーティ内での、連携連絡ミスによる“遭難騒ぎ”も数 多く発生しています。ゆとりある行動、事前のしっかりとした打ち合わせ、計画をしっかりと共有してください。また体調不良による病気発生も目立っていますので、無理の無い行動、早めの察知、下山等もお願いします。

◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。登山口の先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムがあります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。

◎本年より黒部ダム入口の 扇 沢 駅 駐車場 (柏原新道登山口ではありません) の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。無料はいちばん下部にある、 未舗装の大町市営駐車場のみになりました。 ご理解、ご協力お願いいたします。 なお有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円ということですので、一泊2日の登山者には利用しやすい料金かと思いますので、柏原柏原新道登山口周辺の駐車スペースが一杯のときには、ぜひともご利用下さいませ。

◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。

◎現在、扇沢橋の先の車道では、電線の地中化工事が実施されています。扇沢駅方面から柏原新道登山口までの 、歩いての往来の際は、道が狭くなっていますので注意してください。 またその場所は林間駐車場の入口にもあたりますので、車が出るときは、現場係員の指示にしたがってください。 係員がいないときには必ず工事信号が青色になったことを確認して出てください。

◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、 一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。 またインターネットやブログ等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢したり誇張したものが、ままあります。またそういった自慢の記述に 変に感化された方が、最近目立つのも何かと心配でなりません。 あ くまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考に、余裕を持って、楽しみながらの山行にしていただきたいものです。

ここ数年、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。 これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶なコースの日帰りの人が多いことです。

◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。 またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。

◎夏は雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう

◎夏本番を迎えています、岳の上とて、暑さ対策、熱中症対策は不可欠です。サングラス、帽子、ドリンク、塩分等の摂取をお忘れなく!  また毎年、半袖や短パンでの、長時間歩行のため、手足がほぼヤケド状態の水ぶくれになってしまっている人が必ずいます。気をつけてください。

NO  1195   早々に、お天気復活。

2012  8 /  8(水)     

    昨日、一昨日と、ややぐずつき気味だった、お天気も今朝は回復です。昨日は最高気温も18度ぐらいで、やや肌寒いくらいでしたが、今日はまたまた日差しが痛いくらいの夏空になりそうです。ただ先日まで、優勢だった太平洋高気圧も、そろそろ勢力を若干弱め気味のようですので、このあとは、先日までのような、強烈な夏空が続くかどうかは、神のみぞ知るですね。  最終盤を迎えようとしている、ロンドン五輪の日本選手団に、エールを送るのと同じくらいに、太平洋高気圧の頑張りにも大きな声で声援したいものです。

この晴天の下、今日は鹿島槍ヶ岳をめざして種池山荘を出発です。(8/8)
目指す鹿島槍も雲ひとつなし。(8/8) 鹿島槍登頂までずっと剱岳がエスコート。(8/8)
昨夜、種池山荘にお泊りのお客様、みなさんにこやかにご出立されました。(8/8)

NO  1194  束の間の “立秋” ?

2012  8/  7(火)     

   暦の上では立秋ということですが、各地で猛暑が続いているようですね。節電の夏、みなさんいかがお過ごしでしょうか。岳の方はというと、昨日、今日と、お天気も一服、晴れ間も出るが、小雨や霧雨もあたるというちょっと不安定なお天気でした。お越しいただいたお客様には、申しわけないですが、登山道や小屋の前庭などが、たいへんほこりっぽくなっていたので、少しはいいお湿りになったかなというところです。雨降って地固まるではありませんが、登山道などは適度に雨が降らないと、道の路面の傷みがひどくなってしまうので、正直なところ、一雨ほしかったというのが、偽らざる心境でした。もちろん水場のためにも、適度な雨がなければならないところは、当然なことです。ほんとうは夜のうちにもう少しまとまった雨量があれば一番よかったんですけどね。

   そしてこの雨とともに、暑かった大気も冷やされたのか、それとも冷たい空気が流れ込んだのか、稜線を吹き抜ける風も今までとは違ったヒンヤリとした感じの風です。岳の上では暦どおりに、ちょっとだけ “立秋” を感じる一日となりました。ただ明日以降はふたたび、夏の高気圧が盛り返して、岳の上でも暑い夏が戻ってきそうな感じです。とはいっても朝夕を中心に、これからは徐々に、確実に温度も下がって行き、長袖の上着が欲しくなっていく北アルプスです。

   なおこれからお盆にかけては、お客様の入り込みも一段落です。近くの黒部ダムなどもそうですが、下界の観光地では、お盆頃がもっとも、混雑するのですが、わが山荘のお盆は、皆さんが想像されるような、混雑はありません。お盆が猛烈に混んだのは、もう30年以上前のことです。昨今のお盆はあまり込み合いません。ここ20数年、お盆に入り込みのピークを迎えたことはまったくないくらいです。今年の場合でも、8/11(土)がやや混雑するぐらいで、その他の日は、どの小屋もそれほど混み合いません。猛暑の下界を脱出して、ぜひとも涼風が心地良い北アルプス稜線にお出かけ下さい。明日からしばらくは、またまた夏のお天気が復活しそうな感じです。

冷池山荘の庭もお湿りを欲していたところです。お客様も、一昨日までとは打って変わって、長袖の方ばかりです。でも歩くにはちょうどいい温度だったですね。今日は視界がいまひとつで残念でしたが、明日はきっと小屋の眼前に 、ごほうびの鹿島槍の双耳峰が屹立してくれることでしょう。(8/7  pm2:00)

NO  1193 このお天気は、いつまで。

2012  8 / 5(日)    

   とうに“梅雨明け十日”も、過ぎましたが、連日連夜の好天は、まだまだ続いています。ほぼ満館状態の盛況をいただいた、昨夜の種池山荘でしたが、この好天に、皆さん朝食もそこそこにご出発です。皆さんエネルギー補給は、大丈夫ですか?   テント場のほうは、どうかと見に行ってみると、こちらのほうが、ゆっくり? されているパーティーが多いようです。下山や冷池までの、行程の方がほとんどのようです。賑わった今週末でしたが、三山荘とも、今日で一段落になりそうです。明日からお盆にかけては、11日の土曜日が、やや込み合う予想ですが、それ以外はゆるやかな入り込みになりそうです。主稜線では遅れていたお花も、見頃を迎えようとしています。

NO  1192  快晴続く。

2012  8 /  4(土)     

   好天が続いています。毎週末のように雨に見舞われた、昨シーズンとはまったく違う、安定感たっぷりの、今夏前半戦です。同じく好天が続いた、一昨年は、なぜかお客様の動きは鈍かったのですが、今夏は、お客様の動きもいい感じで推移してくれています。先週末に続いて、今週末も、今日明日と冷池山荘と種池山荘はにぎわいそうです。

   なお昨日発生した台風11号も、当初の予想よりも、西側コースをたどりそうですので、来週も大きなくずれはなく行ってくれるのでは? と、期待しています。ただ湿った空気が流れ込んできますので、注意はしなければならないのは至極当然のことです。このところの好天続きのおかげで、直前予約での 、お一人様やご夫婦のお客様が多い、最近です。来週もお天気予報をしっかりとチェックして、直前予約で結構ですので、ぜひともお出かけ下さい。

    写真は、大快晴の下、針ノ木岳方面へ向けて出発される新越山荘のお客様です。今夏は、お客様の動きも、とってもいい感じ。 みなさん “新越街道” の展望の良さと、お花の種類の多さ、そして大縦走とまでは、いかないまでも、充実感を得られる、種池から針ノ木岳までの、プチ縦走に大満足です。そして扇沢から入山して、扇沢へ下山できるという周回コースですので、交通の便からも最高ですね。   今また縦走登山人気が、復活の気配です。

安曇野の雲海の向こうに、浅間山、八ヶ岳、富士山が、新越山荘出発を見送ってくれます。赤沢岳まで行くと、足下には涼風誘う、真っ青な黒部ダム湖も待っています。みなさんお気をつけていってらっしゃい。(新越山荘:8/4:am6:00)
新越山荘から、鳴沢岳、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳を越えて、針ノ木小屋をめざします。今日は針ノ木小屋もにぎわうことでしょう。水分補給、栄養補給はしっかりと! (新越山荘:8/4:am6:00) 
新越山荘の2階談話室からの、剱岳。 いちばんどっしりとした剱岳を見られるのが、種池山荘から針ノ木岳にかけての、“新越街道”です。 どうですか、この勇姿! (新越山荘:8/4:am6:00) 
新越山荘周辺の、コバイケイソウも今夏は、なかなか咲きだしてくれません。

NO  1191       直 近 情 報    8/ 2(木)

出足が遅かった今シーズンですが、7/25頃からお客様も動きだした感じです。

天気

◎お天気はすっかり夏型天気になり、好天が続いています。夕立は7/29に少しありましたが、それほど大したものではありませんでした。ここ3日間はたいへん安定した感じです。

◎朝の温度はすずしい日で、10度ぐらいです。、また日中の温度は、いい天気の日には、24度近くまで上がって、岳の上とはいえ、暑いくらいです。 暑さ対策は必須です。

◎好天が続いていますが、来週は台風の影響がでるかもしれません。NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。 さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。

◎主稜線ではチングルマ、コマクサ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ、ハクサンイチゲ、イワオウギ、 イワギキョウ、タカネスミレ、チシマギキョウ等の夏を 彩るお花たちが咲きだしています。

◎ただ全体的には、例年よりも10日以上遅いペースでお花前線はすすんでいる感じです。8月の上旬 を迎えましたが、まだ絶頂期は迎えていません。お盆過ぎまで夏の花畑を楽しめそうです。

◎夏のお花は基本的には、遅れ気味ですが、場所によっては、クルマユリやハクサンフウロなどの盛夏のお花も咲きだしているところもあります。また一方では秋のお花も順調に育っています。すでに、トウヤクリンドウなどの咲きだしている箇所もあります。来週からお盆過ぎまでは、初夏のお花、盛夏のお花、そして秋のお花が混在、同時に楽しめる高山植物ワールドが満喫できそうです。

◎チングルマ畑で人気の種池平の残雪も消え、地面もすっかり乾いてきており、早く雪の消えた周囲からどんどんと咲きだしていますが、中心帯の見頃は もう少し先になりそうです。ようやく登山道の上側は咲きそろってきましたが、登山道のすぐ下側はようやく道沿いが咲きだしたところです。また同じく大人気の種池山荘 直下のコバイケイソウですが、こちらは数株だけお花をつけただけです。当たり外れのとても大きなコバイケイソウですが、今夏はどうも “裏年” のようで、 もうあまりお花を付けてくれないかもしれません。

登山ルート等の状況

◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。 あわてずに一歩ずつ慎重に・・・

◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。登山道上に残雪もありません。

◎柏原新道は 種池山荘直下と例年遅くまで残るガラバに雪渓が残っていますが、小屋のスタッフがカットしていますので気をつけて通行すれば問題ありません。ガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。 また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。 また下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意して下さい。

◎赤岩尾根には、まったく残雪もなく、支障なく歩けます。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。

◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。 また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。

◎針ノ木大雪渓は、最上部の急登部分で、夏道が出現しました。安心して下山できます。なお中間帯は1キロ近くに渡って雪渓歩きになります 。早朝などは凍結気味ですし、中間部の “ノ ド” の辺りは、やや傾斜がきついですので、下山時に心配な方は軽アイゼンを用いて下さい。針ノ木小屋でレンタルもできます。

◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、慎重に下山してください。また間違った踏み跡もあるので、気をつけてください。

◎梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石への乗り上げや、落石等へ十分に注意をはらってください。 また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 7/20〜21にかけても、通行止めにはなっていません。  ※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

混雑状況(8/ 2現在)      各山荘予約状況一覧表

今週末8/ 4(土)は、冷池山荘と種池山荘のご予約が増えていますが、現在のところ定員には達しておりません。ただお天気も良さそうですので、最終的には定員近い入り込みになるものと思われます。なお前後の3日と5日もまあまあの入り込みになりそうです。

◎新越山荘はご予約少なめです。4日(土)で、定員の半分オーバーぐらいと思われます。

◎長野県内恒例の学校登山は、お天気にも恵まれて7月分の学校は全終了いたしました。8/29にあとひとつ大きな学校が予定されています。

2012年種池山荘と冷池山荘の学校登山日程表

  7/17(火) 7/18(水) 7/19(木) 7/24(火) 7/25(水) 7/26(木)   8/23(木) 8/29(水)
種池

 30人終了

100人終了

 170人終了

 30人終了

110人終了

120人終了

 

 30人

 150人

冷池  

70人 終了

     

 

 

   

 

 

 

◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。 ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入 り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。

アドバイスや注意

◎周辺では、転滑落による負傷事故が相次いでいます。下山時は慎重に一歩ずつゆっくりとお願いします。またパーティ内での、連携連絡ミスによる“遭難騒ぎ”も数件発生しています。ゆとりある行動、事前のしっかりとした打ち合わせ、計画をしっかりと共有してください。また体調不良による病気発生も目立っていますので、無理の無い行動、早めの察知、下山等もお願いします。

◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。登山口の先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムがあります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。

◎本年より黒部ダム入口の 扇 沢 駅 駐車場 (柏原新道登山口ではありません) の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。無料はいちばん下部にある、 未舗装の大町市営駐車場のみになりました。 ご理解、ご協力お願いいたします。 なお有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円ということですので、一泊2日の登山者には利用しやすい料金かと思いますので、柏原柏原新道登山口周辺の駐車スペースが一杯のときには、ぜひともご利用下さいませ。

◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。

◎現在、扇沢橋の先の車道では、電線の地中化工事が実施されています。扇沢駅方面から柏原新道登山口までの 、歩いての往来の際は、道が狭くなっていますので注意してください。 またその場所は林間駐車場の入口にもあたりますので、車が出るときは、現場係員の指示にしたがってください。 係員がいないときには必ず工事信号が青色になったことを確認して出てください。

◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、 一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。 またインターネットやブログ等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢したり誇張したものが、ままあります。またそういった自慢の記述に 変に感化された方が、最近目立つのも何かと心配でなりません。 あ くまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考に、余裕を持って、楽しみながらの山行にしていただきたいものです。

ここ数年、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。 これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶なコースの日帰りの人が多いことです。

◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。 またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。

◎夏は雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう

◎夏本番を迎えています、岳の上とて、暑さ対策、熱中症対策は不可欠です。サングラス、帽子、ドリンク、塩分等の摂取をお忘れなく!  また毎年、半袖や短パンでの、長時間歩行のため、手足がほぼヤケド状態の水ぶくれになってしまっている人が必ずいます。気をつけてください。

NO  1190  サイコー!

2012  8/  1(水)     

  一昨日より昨日、昨日より今日、今日より明日?   今夏一番の、お天気を連日更新中です。私は昨日無事に25便ほどの、ヘリコプター荷揚げが、完了してくれたので、今日は針ノ木大雪渓を登って、針ノ木岳、赤沢岳、鳴沢岳を縦走して新越山荘に入りました。とにかく今夏一番の大快晴! 稜線を渡る風も心地良い、100%縦走日和でした。
   富士山、白山、谷川岳など、遠望の山々もばっちりです。真夏に一日を通して見えているのは珍しいことです。もちろん立山、鹿島槍、水晶、薬師などは手に取るようです。最高の8月のスタートになりました。願わくば、このお天気が、一日でも長く続きますように。  

奥黒部の山々が、たおやかに連なります。針ノ木岳頂上も北アルプスを代表する展望の名山です。(8/1)

今夏は、お客様の動きもいい感じの新越山荘。蓮華岳と針ノ木岳を眼前に、最高の昼下がりです。(8/1)