▲▲ 2011 / 10月 ▲▲

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NO 1030  10月晦日。

2011  10/  31(月)

  昨夜から今朝にかけての雨は、岳の上では2750mぐらいから上だけが雪になったようでした。大町から雲が切れた瞬間に見えた蓮華岳(2798m)は頂上から少し下までが白くなっていましたが、標高2669mの爺ヶ岳は黒々としたままでした。また鹿島槍ヶ岳(2889m)は頂上付近はガスにおおわれたままでしたが、瞬間中腹に白いものが見えましたので、同様に2700mぐらいから上が冠雪したものと思われました。なかなか今秋の雪は下へ、そして南へと下がれませんね。今日も午後からは一時的に冬型の気圧配置になりしぐれ模様になり、岳の上も雪になったものと思われますが、今夜の雪はどのぐらい下まで白くしてくれたか・・・ 晴天が予想される、明朝が楽しみです。

  そして今日で早くも10月も終了! ということは今年もいよいよ2ヶ月間だけになってしまったということですね。種池山荘の最終下山からも1週間が過ぎて、ようやく気分的にも安心して山小屋シーズンの終了を迎えられた実感で、もう少しゆったりとしたいところですが、カレンダーも物によっては一枚だけになってしまい、やっぱり気忙しさも一気に増してきそうです。今週はこの後も、お天気が続きそうな気配、近くの山の紅葉狩りにでも出かけたいものですね。  ああ、その前に来年の手帳を購入し に行かないと・・・  年明けの予定もぼちぼち入ってくるころです。皆さんもお忘れなく。

NO 1029   “富士見坂” 考。

2011  10/  29(土)

  3日ほど前にニュースを見ていたら、東京都内には、17箇所?の富士見坂の地名があるそうです。ただ現在は周辺やはるか先に大きなビルが建って、実際に富士山が見られる坂は、荒川区日暮里の富士見坂だけだとか。 だがその富士見坂と富士山を結ぶ直線上の新宿にも、まもなく大きなマンションが建つとかで、おそらく富士山が見られなくなってしまうだろうという話しでした。そうすると都内の“富士見坂”はまったくの有名無実になるということです。マニアの皆さんにとってはとっても切実な問題のようでした。う十年前に、私が都心の大学に通っていたときにも、すぐそばに富士見坂がありましたが、そこから富士山が見られたかどうかは覚えがまったくありません。ということは見られなかったのかもしれません。ちなみに学校の5階ぐらいの教室や屋上からは富士山が見られたのを今でも覚えています。大きなビルがさらにたくさん建ったであろう今はどうなっているのでしょうかね。

  ただ富士見坂は有名無実化してしまうかもしれませんが、富士山そのものが遠望できるのは、昭和40年代とかより、今の時代のほうがはるかに多いといったニュースも以前やっていたと記憶しています。以前より工場や車の排煙が規制され大気がきれいになっているからだとか・・・  これからも富士山そのものは都内のそこかしこから見られることでしょう。どうしても富士見坂から見たいということでしたら、我が柏原新道にも富士見坂がありますのでぜひ足をお運び下さい。甲府盆地に何本 “スカイツリー” が建とうが隠れてしまうことはないでしょう。それにしましても葛飾北斎や歌川広重が生きていれば、がっくりときてしまいそうな話題ですね。

柏原新道“富士見坂”。 富士見坂より富士山を望む。

NO 1028  お天気が続きますね・・・

2011  10/  29(土)

  10月もあと2日間だけになりましたが、10月は総じてお天気が良かったという印象です。それも後半になればなるほど・・・ 7月、8月、9月と、週末を中心にどうにもお天気が悪かった印象しかない今シーズンでしたので、この10月後半の おだやかな好天続きにはどこからともなく恨み節が聞こえてきそうです。今日も終日快晴ゆっくりと時間が流れる北アルプスでした。

  最後の種池山荘の小屋閉めが終って、一週間。事務仕事から雑用から、山から下りてきたごみの片付け等々、いろんな後片付けに追われる毎日です。今年は11月に連休がないので、扇沢の駐車場の各種看板や転落防止の車留めの大石なども 来春の除雪に備えて昨日までに早々に撤去しました。扇沢や大谷原登山口関連の看板、立て札等だけでも、あちこちに40箇所もあったりするので、何かと管理が大変です。そんな折にも時間が余ったりすると、若い衆と口元の道直しもしたりして・・・ 道直しはやっぱり楽しいですね。やりゃあやっただけのことはあるし・・・

今秋は槍穂高をはじめ南の山々は本当に雪が降らないみたいですね。10/27の降雪も蓮華岳から南は舞った程度でした。でも次の次あたりには時期的にも北アルプス全山が白くなる寒波が来ても不思議でないですね。一昨日の雪も今日には完全に南側斜面からはなくなりました。

NO 1027  まだ根雪にはならないようです

2011  10/  27(木)  A.M

  今日は移動性高気圧がほぼ、真上にやってきますので、日本中のほとんどの地域で秋晴れになりそうですね。大町でも気持ちのいい朝を迎えました。ただ今朝は思ったほどの冷え込みにはならず、初氷はお預けのようです。また昨日の雪も午後にはかなり消えてしまったようで、鹿島槍ヶ岳も大町側から見るとかなり少なくなっていました。この分だと南斜面の雪は今日中にはなくなりそうです。いっぽう大町から見る南の山々は、蓮華岳から南にはまったく雪が見当たりません。今秋は槍穂高の方面はなかなか積雪にならないようですが、それだけ寒気が弱いということでしょうか。先日発表された3ヶ月予報でも、11月も温度高めといったことでしたが、このあとどうなっていくことでしょうか。

  今朝はちょっと早起きして白馬方面へ写真を撮りにいってきました。

鹿島槍ヶ岳はどこから見てもほんとうに格好いいですね。惚れ直してしまいます。(10/27)
青木の水面に宿す白馬三山。(10/27)

NO 1026  今秋4回目の降雪

2011  10/  26(水) 

  10月も早や、残すところ、5日間になってしまいましたが、今日は全国的に寒い一日だったようですね。今朝の北アルプス北部は、今秋4回目の積雪になり、鹿島槍ヶ岳は1700mぐらいまで白くしましたが、中間帯から上には雲がかかり、その全容をしっかりと見せることはありませんでした。それでも頂上付近では10センチ以上の降雪はあった感じでした。いっぽう爺ヶ岳から南側の山々はあまり雪は降らなかったようで、少し舞ったぐらいでしょうか。それよりは霧氷がすごかったようです。ただ大町ら見るかぎり、餓鬼岳や唐沢岳などは黒々としていましたので、大して霧氷も付かなかったようです。でもそこより南側の稜線や有明山の頂上などは、ガスの合い間から白く見えましたので、風の吹き方やガスの流れ方によって微妙に違うんですね。

  夕方所用で扇沢まで行ってきましたが、ガスがきれた瞬間に霧氷の爺ヶ岳が美しい姿を見せてくれました。明朝は真っ白な鹿島槍ヶ岳もその勇姿を見せてくれそうです。今夜はかなり冷え込んできているので、明朝は大町も初氷になるかもしれません。ちなみに初霜はすでに10月8日に降りています。皆さんもあたたかくしてお休みくださいね。

西日をうける、柏原新道の“水平道”付近と新雪プラス霧氷の爺ヶ岳南峰。(10/26 扇沢より)

紅葉盛りの里山と雪を冠った鹿島槍と爺ヶ岳。ソバ畑は刈り取りが終わり、新そばの季節。(10/26)

またまた真っ白な鹿島槍ヶ岳。ただし夕方まで頂上は姿を見せてくれませんでした。(10/26)

NO 1025  深謝御礼。2011シーズン終了。

2011  10/  23(日) 

  シーズン最後の本日も、明け方に少し雨が当たったくらいで、まったく合羽を着用することもなく、小屋閉め作業を無事終了し下山することができました。途中では“黄金岬”のカラマツの黄金黄葉が、ちょっと寂しげに我々を見送ってくれました。そして扇沢ではまだまだ見頃の紅葉が待っていてくれました。

  今季も半年あまりの間、季節の移ろいとともに、いろいろなシーンとの遭遇があり、いろんな方々との出会いがありました。今季は天候不順で、計画はしたものの、上山が叶わなかった皆さんも多かっただろうと思います。来年こそお越しくださいますようお待ち申し上げます。そして北アルプスの幾多の自然の恵みに感謝するとともに、ゴールデンウィークからの長いシーズン中に、ご来荘いただきました皆様には厚く御礼を申し上げる次第であります。

  午後遅くには、岳のほうは、しぐれ始めました。このあと温度下がってくれば、雪へと変わるかもしれません。北アルプスもまた一歩冬へと向かいそうです。   

NO 1024  種池山荘最終日。

2011  10/  22(土) 

   種池山荘の営業最終日の本日も、日本海側は云われていたほど天気は悪くなく、雨が降った時間帯も明け方まででした。お昼前後にはけっこう青空も広がったりして、日中はなかなかのお天気でした。 でも天候悪化の予報もあり、今季最終日もお客様の姿は無し。種池山荘は当初の予定より一週間延期いたしましたが、お天気のいい割に、お客様にはなかなか足を運んでいただけず残念でした。やっぱり一回、二回と降雪があったりすると、どうしても足が遠のいてしまわれるようですね。

   まあとにもかくにも、シーズンの最終日、気温もこの時期としては、かなり高めで、ちょっと拍子抜けの小屋閉めの日になりましたが、作業にはたいへん楽で大助かりです。この分なら明朝も雪になるようなことはなく、明日中には順調に下山できそうです。

何千人ものお客様と写真に納まったであろう、種池山荘の看板もお役御免です。(10/22)

同じく小屋前の道標も、深さ7mにも及ぶ雪で壊されぬよう収納です。(10/22)

昼前には青空も広がる鹿島槍ヶ岳。冬遠からじ。(10/22)

シーズン最終日の爺ヶ岳も、訪れる人もなく静けさが漂います。(10/22)

NO 1023  お天気長く続いてくれました。

2011  10/  21(金) 

   16日からの晴天は連続6日間。とくにこの3日間は大快晴続き。さかのぼって見ても14日の深夜と15日の深夜に雨が降りましたが、体育の日3連休が始まった、10/8以降はほぼ連日の晴天と言ってもいいくらいでした。なかなか安定しなかった今季のお天気でしたが、最後にきてようやくの安定といったところです。ただやっぱり週末のお天気廻りは悪く、明日の土曜日も終日雨の予報。種池山荘営業最終日も静かな一日になりそうです。お客様もおられるかどうか・・・  明日の雨予想を前に、本日は残されていた窓の冬囲いも開始です。小屋閉め作業には助かる、最後の最後にきての天候の安定も、シーズンを総括してみれば、やっぱり時すでに遅しといった感は否めません・・・

今シーズン見納めの剱岳残光。(10/19)

モルゲンロートに薄っすらと染まる立山連山。(10/20)

NO 1022  1030ヘクトパスカルの高気圧の下で。

2011  10/  19(水) 

   昨夜の天気予報では、今日9時に、日本上空にやってくる高気圧は1030ヘクトパスカルと、やたらに勢力の強い高気圧。晴天は約束されたも同然でしたが、期待どおりの見事なまでの秋空が広がりました。昨日は終日雲海が広がり、下界はまったく見えませんでしたが、今日は足下にも雲はありませんでした。明日の9時はさらに勢力を増して 1032ヘクトパスカルの予想。高気圧は太平洋上に、中心を移しますが、あさってまて゛期待できそうです。稜線を渡り始めた渡り鳥にとっても、穏やかな優しい日々が続きます。

NO 1021  お天気続きです。

2011  10/  19(水)  A.M

   無風快晴、5時の気温マイナス6度の朝。予報通りの快晴です。気持ちのいい一日が始まろうとしています。種池山荘の営業も今日を入れて4日間となりました。

日の出まで15分、今秋1,2の寒い朝です。夏の一番早かったころは4時半前だった日の出も、今ではもう6時ちょっと前です。秋雨前線に近い関東は、夕方からは下り坂とか? 遠く富士山が見られるのは、午前中だけでしょうか。(10/19 種池山荘)

NO 1020  木花咲く朝。

2011  10/  18(火) 

   北海道の稚内では昨夜初雪が舞ったようですが、寒気の南下は弱く、種池山荘上空に昨夕にやってきた真っ黒い雲は、雪をもたらすことはなく、周辺で一番高い立山や剱岳、そして鹿島槍ヶ岳も黒々としたままで朝を迎えました。今朝の最低気温はマイナス2度で、昨夜吹き付けた霧がそこかしこに氷り付き、今朝はきれいな木花(霧氷)が咲きました。この季節のいちばんの楽しみでもあります。そして今日はほぼ終日にわたって信州側は雲海の下、下から見れば、『今日は岳の上はお天気がパッとしないねぇ』 なんて思われているかもしれません。でも雲海の上の爺ヶ岳周辺の今日はほぼ終日の晴天!お泊りくださった数名のお客様も大満足の秋の一日でした。この晴天は金曜日までは続きそうです。願わくば、週末の土日もと思うんですが・・・・

爺ヶ岳北斜面や、冷池山荘周辺、布引岳下部にも木花が咲いているのが見えます。(10/18)

種池山荘の小屋裏にも霧氷の華。木花は気花でもあるかもしれませんね。(10/18)

日が高くなるにつれ霧氷も消えていきます。

松本平を埋めつくす雲海と、天をおおう秋の雲。

NO 1019  種池山荘は今週一杯お泊りいただけます。

2011  10/  17(月) 

   今日も比較的おだやかな晩秋の一日となりました。ただ今夜から明日にかけては、北海道の北側で低気圧が発達して、北日本では冬型の気圧配置に移行しますので、北海道では平地でも雪が舞うでしょうといったニュースが盛んに流れていますね。こんなときは北アルプス北部でも雪になる場合が多いのが通常です。現に爺ヶ岳上空も午後遅くに なって、なんとなく雪雲っぽい薄黒い雲が流れはじめています。今夜から明日にかけては種池山荘周辺でも、今秋4回目の雪になる可能性があります。雪は舞う程度なのか、降るのか、吹雪になるのか、はたまた積もるのか、それが何センチになるのかは正直わかりません。もしかしたらまったく雪のかけらも見られないかもしれません。ちなみに現時点では爺ヶ岳周辺には、日陰も含めてまったく雪はありません し、薄日も差しています。(10/17 PM3:30現在)

   雪が降った場合でも、明日の後半からはお天気も次第に良くなると思いますが、雪への備えは装備的にも気持ちの上でもしっかりと、お持ちいただきたいと思います。 基本的に、今週は木曜日までは好天になりそうな感じです。できれば週末も大崩れしないといいんですが・・・

種池山荘前のナナカマド越しに見る爺ヶ岳も晩秋から初冬へと移ろいます。今日もとてもおだやかな秋の一日でした。(10/17am 種池山荘)

このところの夜間に続いた風雨で、主稜線の木々の葉っぱはかなりが落葉。なおさらナナカマドの赤い実が目立ちます。(10/17am 種池山荘)

NO 1018  今年も冷池山荘ご利用、誠にありがとうございました。

2011  10/  16(日) 

   昨夜から明け方にかけては、かなりの雨風が吹き荒れましたが、午前6時ごろからは、どんどんと回復に向かい、8時前にはビックリするほどの秋空が頭上に広がりました。そして日中も、今年最後?  になるかもかもしれない12℃超えの、ぽかぽか陽気の小春日和になりました。ただ夕方からは、温度はどんどんと急下降!  まさにジェットコースターのようなめまぐるしい天候の一日になりました。ここ数日は朝方の冷え込みもいまひとつ弱かった感じでしたが、明朝はかなり冷え込みそうな感じです。

   このあと火曜日から木曜日にかけては、移動性高気圧もやってきておだやかな秋の日差しが、差しそうです。冷池山荘は終了になりましたが、種池山荘は今週一杯やっていますので、晩秋の爺ヶ岳ゆっくり登山をたのしみに、ぜひともお出かけ下さい。柏原新道上部のカラマツの黄金黄葉も見頃ですし、中間帯の葉っぱを落としたダケカンバの白い幹が林立するすがたも、心いやされます。

NO 1017  雨は朝方まで。

2011  10/  15(土) 

   朝方まで降っていた雨も、早い段階に上がり、その後は厚い雲におおわれるも、比較的おだやかな一日になりました。ただ天気予報もいまひとつ、北アルプスの山小屋も日に日に小屋閉め、さらに体育の日連休も終了しての秋山シーズン終了ムード蔓延等々で登山者の往来も少ない、とっても静かな週末です。  

昨夜のお客様は3名様。小雨の中下山です。

午後には登山道も乾いてきました。(10/15 種池)

NO 1016  里山はまだまだこれから・・・

2011  10/  15(土) 

   鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳の主稜線帯や中間帯の紅葉はすでに終了。そして今年の結果は正直なところ、残念かつ寂しい結果に終ったというところです。9月7日の初霜以降、 9月下旬の何回かの強烈な霜が影響して、木々の葉っぱが霜枯れしてしまったのが一番の原因だと思うんですが、ほかにも夏から秋へかけての不順な天候や、台風等も影響したのかもしれません。どちらにしましても、以前も書きましたが、木々はみな精一杯頑張ってくれたはずです。とにかく1年後の再会に期待しましょう。 ところで今秋は涸沢や栂池、室堂といったところはどんな感じだったのでしょうかね。ちなみにここへきて柏原新道の最下部のモミジ坂や扇沢周辺は結構いい色合いになってきていますよ。11月下旬まで息の長い日本の紅葉前線、まだまだこれからです。

   そして本日のお泊りをもって、冷池山荘の今シーズンの営業は終了になります。昨夕からの雨が今日も降り続いていますが、最後の最後まで週末は雨に泣かされたシーズンだったようにに思われます。

柏原新道のモミジ坂には時間を忘れさせるモミジの大木が何本も。 今年初めてみなさんに紅葉らしい写真をお見せできてよかったです。足元ばかり見ていると見落としてしまいますよ。(10/14)

扇沢駅を俯瞰。下のほうは霜の影響もないので、なかなかいい感じですよ。(10/14)

岩小屋沢岳の東面下部はなかなかいい色合いになりました。(10/14)

柏原新道上部の“黄金岬”はカラマツの大木の黄金紅葉が始まりました。(10/14)

NO 1015  お天気7日目もついに・・・

2011  10/  14(金) 

   今日もお昼過ぎまでは、おだやかに秋空が続き、まるまる一週間も続いた秋天を謳歌しつつ、小屋閉め作業に当たりました。ただ昼過ぎには急速に雲が広がり、夕方からは雨が本降りになってしまいました。週末はいまいち、お天気も期待がもてない感じになってしまいました。残念です。雨が雪に変わるかどうかは、微妙なところでしょうか。また日曜日から月曜日にかけては、やや冬型に移行しますので、また雪がパラパラするかもしれません。なかなかお天気がうまくいきませんが、各山荘の小屋閉め作業には慎重に当たってまいります。4月下旬に入山しての、冷池山荘の半年間の営業もいよいよ明日の晩までとなりました。

ナナカマドの赤い実が素敵な季節です。(10/14)

お天気はいいのに、先般の体育の日連休の人通りがまぼろしのようなここ数日です。(10/14)

小屋閉め大変だけど頑張ってます!(10/14)

来夏までの冬篭りです。(10/14)

午後は急速にガスの中での作業です。(10/14)

朝日を浴びながら、慎重に窓閉め作業。(10/14)

NO 1014  お天気6日目。

2011  10/  13(木) 

   3連休初日からですので、本日で6日間連続の秋空が広がる北アルプスです。ややどんよりとした空模様も、遠く富士山や南アルプス最南部までくっきりの日が続きます。ただ明日には九州に前線が近づいてきそうですので、この晴天続きも明日金曜の日中まででしょうか。冷池山荘最終日の15日土曜は前線通過にともない、残念ながらお天気も少々崩れそうな感じです。ただ足も速そうなので日曜日には回復へ向かっていってくれれば、うれしいんですが・・・  昨日も今日も朝の最低気温はマイナス1度ほどで、冷え込みは弱いです。すでにマイナス5度以下を何回か経験しているので、体もマイナス1度程度にはもうビクともしません。今日も好天に恵まれ、小屋閉め作業に あたれそうです。

   なお来週の火曜、水曜あたりにはまた大きな移動性高気圧がやってきて、お天気が続きそうですので、種池山荘にお泊りになっての爺ヶ岳登山をぜひご計画下さいませ。黒々とした鹿島槍ヶ岳や剱岳はさらに落ち着きを増した初冬の姿を垣間見せてくれるはずです。天気予報をしっかりとご確認の上で、お出かけ下さい。

主稜線の紅葉は完全に終了。木々は葉を落とし、養分を蓄え厳冬に向かいます。(10/13)

紅葉前線日々大下降。すでに先端は大町市郊外へ。中心帯は1500m台でしょうか。(10/13)

未だ見ぬ南アルプスの峰々に思いを馳せて10/13

鹿島槍も冬への装いに衣替え中です(10/13)

NO 1013  まだまだお天気続いています。

2011  10/  12(水) 

   体育の日3連休終了後も、おだやかな好天が続く鹿島槍ヶ岳周辺です。朝夕の冷え込みもさほどではありません。連休終了後は、小屋閉めへ向かって、小屋の内外で各種小屋閉め作業も開始です。昨日は今季最後のヘリ作業も行なわれ、空ドラム缶や空き缶、空き瓶、ダンボール等の不用品やスタッフの私物等々をたくさん荷下げしていただきました。そして今日からは営業最終日に向かって、窓の鉄板閉めや貯水タンクの清掃や格納等の大仕事も開始です。いよいよ長かったシーズンも終わりを見据えての残りわずかな日々となってしまいました。今季の宿泊営業は冷池山荘が10/15(土)のお泊りまで、種池山荘が10/22(土)のお泊りまでとなっています。小屋閉め作業も同時進行ですので、ちょっと小屋の内外がざわざわしていますがご容赦くださいませ。なお両山荘とも最終日の前々日より、謝恩小屋閉めサービスとして缶ビール等を1本ずつドリンクサービスいたしますので、シーズン最後の鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳 への登り納めの山行にお越しいただければ幸いです。

連休後も好天が続く爺ヶ岳。きれいに洗ったタンクも良く乾きます。(10/12 種池山荘)

お天気に誘われ、お客さんもぽつりぽつり(10/12)

柏原新道の中間帯が紅葉のピーク。(10/12)

NO 1012   2002年以来久しぶりの3連休、3連続好天

2011  10/  12(水) 

   体育の日3連休を、皆さんはどこの山でお過ごしになられましたか? 中部山岳地帯の山へお出かけになられた方でしたら、低山から亜高山、そして北アルプスまで、どの山域もきっと絶好のお天気に3日間とも恵まれ、最高の山行を楽しまれたことでしょう。今回の3連休はは一週間以上前から好天が予想されていましたので、計画も立てやすかったのではないでしょうか。 自分の日記をさかのぼって見てみたら、体育の日3連休が3日間とも晴天だったのは、2002年の10/12、13、14日以来のことですので、10年に一回あるかないかといった、たいへん難しい珍しい記録だということがわかります。それだけにこの3連休に2泊3日で、北アルプスに入られていた方々は超ラッキーだったと言っても過言ではなさそうです。 小屋での乾杯!頂上での乾杯!そして下山後の乾杯!どれもこれもが心地よいいっときだったことでしょう。ほんとうによかったですね。

  ただ北アルプス北部は連休前の10/2と10/7に降雪があったりで、ちょっと二の足を踏まれた方も多かったようにも思われます。当山域でも鹿島槍ヶ岳南峰の北面や五竜岳北面に は新雪が残り、初日および2日目の早朝は凍結したため、五竜岳 〜 鹿島槍ヶ岳縦走のお客様はたいへん少なめでした。ただ全般を通して事故等がまったくなかったのはさいわいでした。 そして夏山秋山シーズンのフィナーレを飾るにふさわしいおおぜいのお客様にお越しいただけたこともとてもうれしかったです。

  初日にはまだうっすらと新雪におおわれた、立山や蓮華岳、針ノ木岳、爺ヶ岳などが見られて皆さん大いに初冬の岳を楽しんでいただけたようです。また本当ならこの連休にぴったりと符合したはずの、今年の紅葉でしたが、9月以降の何回にも及ぶ強い降霜のせいでしょうか? 主稜線から中間帯まで霜焼けしてしまい、皆さんにいまひとつ 元気な紅葉シーンを楽しんでいただくことができなっかたことだけが、ちょっとだけ悔いになって残ってしまいました。   それでもお天気にまさる良薬はなし!  新雪、紅葉をふくめ、展望も山歩きそのものも十分に楽しんでいただけたようでした。やっぱり澄んだ空気と青空が3日間も広がったのが一番の贅沢でした。 燃え上がる紅葉は来年の楽しみに残しておきましょうよ。   それとも ちょっとだけ欲張り? の方は、必ず日本中のどこかにか、広がるはずの素晴らしい紅葉シーンを求めてまだまだ闊歩されるんでしょう ね。柏原新道でも、紅葉のトリをとるカラマツの黄金黄葉がまもなく柏原新道上部の “黄金岬” あたりで良くなってくる時季です。

三連休三好日、うっすらと頂上に新雪をかぶる蓮華岳と針ノ木岳も連日の登場。

体育の日3連休中は連日の秋空の下、たくさんの登山者が行き交った爺ヶ岳稜線。

NO 1011   一点の曇りなし

2011  10/  8(土)  AM.7:00

   今シーズンの最後を飾る、体育の日3連休は、朝6時の気温マイナス4度、無風快晴の澄み渡る青空の下でスタートです。ここ数年はあまりお天気に恵まれなかった印象の体育の日3連休。こんなお天気が連休中ずうっと続きそうなんて夢のようです。今日は日中の温度も久々に10度近くまで上がりそうで、昨日の積雪もあっという間に消え去りそうです。

   小屋は冷池山荘が今夜はやや混みあいそうですが、明日はすいています。また種池山荘は今日明日ともに混みあいませんので、明日からでもお出かけになってください。柏原新道の中間帯の紅葉 “包優のもみじ” が素敵です。

鹿島槍ヶ岳は頂上で5センチぐらいの積雪でしょうか。(10/9   6:30)

立山方面はもう少し降ったようです。立山黒部アルペンルートもにぎわうことでしょう。(10/9   6:30)

NO 1010   明日には回復へ

2011  10/  7(金)  PM.5:00

   雪降りで明けた3連休前日でしたが、 回復は遅く、鹿島槍ヶ岳の2500mぐらいから上部は、結局はほぼ一日中雪がパラつく肌寒い一日で、頂上が姿を見せることはありませんでした。鹿島槍の頂上付近の標高では5〜10センチぐらいの降雪があったと思われます。明朝は鹿島槍南峰から先、五竜岳方面への縦走は、しっかりとした力量と装備を備えた方でないとまったくおすすめいたしません。一方爺ヶ岳から南は昼過ぎには雪も上がり、日も射し、雪もあまり積もることもありませんでした。柏原新道にも積雪はほとんどなく、皆さん支障なく登られています。明日には天気も回復して、温度も上がり、あっという間に日向の雪は消えていくと思われますが、日陰や岩陰、北斜面にはしばらく雪が残りますので注意が必要なのは言うまでもありません。

鹿島槍方面はほぼ終日雪雲の中。(10/7) 種池山荘の周りは霧氷の花咲く寒い一日。(10/7)
爺ヶ岳は薄っすらと白くなりました。(10/7) 午後には消えゆく、種池山荘周辺の新雪。(10/7)

NO 1009   やっぱり・・・ 雪

2011  10/  7(金)  AM 7:00

   予想通りに、昨夜遅くから舞いだした雪ですが、今朝までに小屋の周囲で2センチほどの降雪量になっています。朝6時頃には少し小止みになった時間帯もありましたが、その後はまた結構な降り方になっています。おそらく昼過ぎまではパラパラして、降雪量ももう少し増すものと思われます。標高2400m台の小屋の建つ位置より、500m近く標高が高い鹿島槍ヶ岳頂上では、さらに強い風が吹き、さらに積雪が増すのは当然のことです。天候の回復、そして新雪の鹿島槍ヶ岳の登場を待ちたいものです。

NO 1008   穏やかな3連休を期待

2011  10/  6(木) 

   昨日からの雨は、小屋周りでは明け方までには、ほぼ上がりましたが、午前中は少し小雪がチラチラする瞬間もありました。鹿島槍ヶ岳頂上方面もお昼頃までしぐれ模様で、頂上をピストンされてきたお客様の情報では、みぞれ気味だったとのことでした。ただ積雪になることはなかったようでさいわいでした。また先日降った雪も雨でかなり消えたようですが、圧雪状態でまだ所々に残っているとのお話しでした。そして昼過ぎにはガスも切れてきましたが、ついに鹿島槍ヶ岳頂上はその姿を見せることはなく、連休まではその雄姿もお預けのようです。

  また何回か申し上げても参りましたが、今夜から明日の日中にかけては寒気を伴う低気圧が北日本を通過しますので、北アルプス北部は雪の舞う可能性があります。好天気が予想されている期待の3連休ですが、確実にお天気が回復してくるのは明日の夜になってからでしょうか。3連休中は、全国的に暖かな好天が予想されているわけですが、岳の上では連日、早朝は冷え込んで、結氷、凍結するものと思われますので、慣れない方はやはり万一に備えて、軽アイゼン等はお持ちになっていただくのが無難かと思います。使わなかったなら、使わなかったでよろしんじゃないでしょうか。長かったシーズンも最終盤も最終盤、“備えあれば憂いなし” で、事故等のない体育の日連休にしたいものです。なお昨晩から長野県北部で何回か、震度2〜3の地震が発生していますが、これについてはコメントのしようがありません。また主稜線の紅葉については、残念ながら度重なる霜の影響で、霜焼けしてしまい、色付きも今ひとつといった感じで終わりを迎えてしまいそうです。残念ですがこれまた大自然の中の、ごく自然な摂理です。精一杯がんばってくれた木々には感謝するとともに、主稜線から一段下がった斜面の紅葉に期待をかけましょう。

鹿島槍の新雪も南斜面の見える範囲はだいたい消えたようです。(10/6 PM)

柏原新道の中間帯の“包優のもみじ”はこれから、見頃を迎えてまいります。(10/6 PM)

NO 1007   冷たい雨の午後。

2011  10/  5(水) 

   今朝は0度ぐらいで、このところの連日の冷え込みから比べると、比較的暖かな朝でした。そして朝方はまだまだ持ちこたえていた空でしたが、昼前からは雨が落ち始めました。日中の温度は最高でも2度ほどと寒い一日でしたが、さいわいに私どもの山荘の周辺では夕方までに、雨は雪へとは変わっていません。総雨量は10ミリほどです。ただこのあとも雪へと変わる可能性はありますし、もしかしたら標高の高い鹿島槍の山頂では、雪降りになっているのかもしれません。またこの雨を降らせている低気圧が通過後は、明日の後半から10/7の午前中にかけては弱いながらも、冬型気圧配置になりますので、また雪が舞う可能性があります。

   さて、そのあとに控えている体育の日3連休ですが、移動性高気圧もやってきて、好天に恵まれそうですし、日中も温度も上がりそうですので、私どもも期待を高めております。みなさんにしても予想される好天に、紅葉の北アルプス、冠雪の北アルプスを楽しみに、ぜひともどこかに登ろうとお考えの方も多いことと思います。ただ雪のことや寒さのこと、はたまたアイゼン等はどうするのかとか考え出すと、悩み多くなってしまうといったところでしょうか。なかなか悩み深い問題です。でも10/2に降った雪や、この後に降るかもしれない雪が、連休中にどのような状況になるかは私どもにも正直わかりませんし、憶測だけで断定するのもいかがかと思います。朝方の冷え込みや凍結を考えてみても、いろいろと悩まれるんだったら、慣れない方はアイゼン等の装備を用意して来られるのが、ベターかと思います。それとも雪のことなどまったく心配ない、もう少し低い山域へ、今回は行かれるのも一案かとも思います。

標高2600m近辺を歩く爺ヶ岳稜線の登山道。日当たりの悪い北西斜面に位置しますので、当然のことながら雪消えは遅くなります。朝夕はスリップによる転倒に注意です。(10/4)

日当たりのいい爺ヶ岳南西斜面は雪も融けて、秋真っ盛りの紅葉がのどかに広がります。(10/4)

同じく日当たりのいい標高2400m台の種池山荘周辺も穏やかなものです。扇沢からの柏原新道にも10/5夕方時点では先日の雪は全て融けてまったくありません。夏同様に安心して歩けます。(10/4)

NO 1006   ないない、無い無い、やっぱりナッシング。

2011  10/  4(火) 

   昨日も餓鬼岳はやけに黒々としているなあと思っていましたが、やっぱりありません。何がって・・・ 雪です。好天の今日は双眼鏡でも確認しましたが、間違いないようです。雪がないんです。表銀座にも、槍穂高にも。  なんで ぇ・・・・

   そういえば25年ぐらい前にも、ちょうど今頃、朝起きると冷池山荘の前で10センチぐらいの初雪、下に見える登山口の大谷原(標高1100mぐらい) までも、うっすらと白い。それならさぞや真っ白!と、小屋裏へまわって剱岳や立山を見ると、まさに目が点。剱岳も立山も本当に頂上だけが白いだけ。標高3003mの立山が、2980mぐらいから上を白くしただけなんです。数年前の10月終わりに初雪が降った際に、大町だけが20センチ近い大雪になったのに、周辺を含め日本中どこ の市町村も、ほとんど降らなかったなんてこともありました。初雪のころって、えてしてこういうパターンがあるんですよね。

    でも今回は3連休を前に、鹿島槍周辺も降らないグループに入れて欲しかった・・・・  かな? そして明日あさっての雨予想は、北アルプスではどんなお天気になるでしょうか。

南に行けば少なくなるもんですが・・それにしても・・ 種池山荘のはるか向こうに槍ヶ岳、奥穂高岳、前穂高岳、西岳、大天井岳、その手前に燕岳、唐沢岳。やっぱり降らなかったんですね・・・ (10/4)

でもこんなに素敵な光景に逢えるんだから・・・ (10/4 AM8:30)

鹿島槍ヶ岳東尾根のはるか向こう、焼山、火打山もかなり積もりましたね。(10/4)

NO 1005   今日は順調に雪融け進む。

2011  10/  4(火) 

   予想通りに今朝は今秋一番の冷え込みになり、マイナス6度まで下がりました。そして日中はプラス5度まで上昇。昨日のプラス2度よりは、はるかに暖かいし、風もほとんどなかったので、南斜面の積雪はかなり順調に融けることができました。ただ爺ヶ岳稜線の登山道は北西斜面にあるので、日当たりが少し悪く、昨日、今日と踏み固められた登山道の雪が所々に圧雪状態で残っています。同様に標高の高い鹿島槍ヶ岳方面も布引岳の直下辺りから南峰頂上にかけて も同様に圧雪状態で残っています。朝夕の温度が低い時間帯は凍結して滑り易くなっているので、転倒などしないように注意しなければなりません。慣れない方は万一に備え、軽アイゼン等があったほうがよいと思います。

   明日、あさってと雨が予想されていますが、冷たい雨なら雪融けも思うように進まないかもしれませんし、また雪に変わる可能性もあります。連休まではまだ少し時間もあり、雪の状態もどうなるかわかりませんが、慣れない方は、軽アイゼン等をお持ちになったほうが無難と思われます。また鹿島槍ヶ岳〜五竜岳縦走は、完全冬山装備の熟達者以外には現時点ではおすすめはできません。

雪をまとってますます雄雄しい鹿島槍ヶ岳(10/4 AM8:00)

冷池山荘と鹿島槍ヶ岳。(10/4 AM8:00)

日中の日差しで南斜面の雪はかなり少なくなった鹿島槍ヶ岳。(10/4 PM2:00)

爺ヶ岳南峰。西斜面、北斜面の登山道は圧雪状態ですので、凍結時の下りの際には転倒に注意です。(10/4 PM2:30)

 10/04 付けの 直 近 情 報

天気

◎北アルプスではすでに9/22〜23日にかけて、各所で初雪が舞いました。そして昨日10/2には今秋2回目の雪が当山荘周辺でも降り、3センチ程の積雪を記録しました。鹿島槍ヶ岳頂上では10センチぐらいの降雪になったと思われます。これからは冬型気圧配置が強まればまとまった積雪になってもまったく不思議でありません。

◎今秋は9/7 に初氷と初霜を観測しています。また9/23の山荘での初雪以降は氷が張る日が多くなっています。今年は冬の訪れがいたって順調にやってきているようです。

◎おだやかな秋日和の日中は、まだ10度以上になり結構あたたかな、小春日和モードなりますが、もう寒い日は日中の最高気温が2度以下の日も現れてきています。東京や大阪の真冬よりもはるかに寒い日があるということです。

◎今週末は今秋最後の3連休、体育の日連休ですが、現在の予報からはかなり期待できそうな感じです。気圧配置予想からも良い感じのようですし、先週末からの温度低めの傾向も10/8ぐらいからは解消されそうな 予報です。 久々に週初めから期待が持てそうな予報です。ただし天気はまさに生き物です。毎日しっかりとチェックしましょう。

◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。 さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、過去の経験則からいっても北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

 

   気象庁 H23・10/4午後8時発表 週間予報 10/5〜10/11

日付 5
6
7
8
9
10
11

新潟
 

曇り後一時雨
13 /21
10/10/40/80
 
雨後曇り
15 /22
70
 
曇り一時雨
14 /20
50
 
晴れ時々曇り
13 /21
30
 
晴れ時々曇り
13 /22
20
 
晴れ時々曇り
14 /23
30
 
曇り
15 /22
40
 

金沢
 

曇り後雨
14 /20
10/20/50/70
 
雨後曇り
15 /22
70
 
曇り時々晴れ
14 /21
30
 
晴れ時々曇り
12 /22
20
 
晴れ時々曇り
13 /24
20
 
晴れ時々曇り
15 /24
30
 
曇り
15 /24
40
 

長野
 

曇り後一時雨
10 /19
10/30/40/60
 
雨後曇り
13 /20
70
 
晴れ時々曇り
10 /19
20
 
晴れ時々曇り
8 /21
10
 
晴れ時々曇り
9 /23
10
 
晴れ時々曇り
10 /24
20
 
曇り時々晴れ
12 /22
30
 

期待できそうな感じですね!

紅葉

◎主稜線の紅葉は平年よりはやや遅めに推移していますが、ほぼ昨年並みのペースという感じです。人気の種池山荘周辺(2400m前後)は今週の中頃には ピークを迎えそうです。体育の日連休の頃は主稜線から少し下がった柏原新道の上部が見頃を迎えることでしょう。

◎柏原新道の中間帯の人気ポイント “包優の紅葉” は、 体育の日連休後も、しばらく見頃が続くでしょう。

 “包優の紅葉”については、『今までの情報』 昨年10月の10/8付け NO809 をご参照下さい。

登山ルート等の状況

鹿島槍南峰を越え五竜岳方面へ向かうと、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。 またこれからは凍結や強烈な降霜、積雪があれば凍結し、危険度は高まりますので、完全装備の熟達者のみの世界になります。 またキレット小屋の今年の営業は10/1(土)で終了していますので、ご注意ください。

10/2の積雪で、しばらく日陰や西側、北側斜面には雪が残ったり、凍結するおそれがありますので、転倒等に注意が必要です。 慣れない方には軽アイゼン、ピッケル、ストック等の持参を勧めます。

◎現在周辺の登山道や、登山口までの車道等に支障は報告されていません。雨が降るとすぐに、登山道は大丈夫かと聞かれる方がおられますが、大雨が降ってもすぐに登山道の全線の状況を把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。

◎柏原新道のガラバ付近では落石や滑落に注意してサッと通過してください。

◎赤岩尾根では最上部のトラバース部分で上部からの落石に注意です。 全般に急登ですので、登山口まで気を抜かず、一歩一歩確実に、転倒に注意して下山してください。

◎針ノ木大雪渓は中間帯の一部に雪渓が残っていますが、現在は中間帯の “ノ ド” 付近を含めて、全ルートで雪渓を通らずに山腹を高巻きする “秋道” を通行するようになっています。針ノ木小屋で指示して下さっていますので、ルートを間違えないように注意して通行してください。

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原登山口までの道路もまったく問題ありません

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 ※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑ですし、大渋滞 や交通事故の原因にもなります。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。

◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。

冷池・種池・新越山荘混雑状況(10/ 3現在)

新越山荘の今季営業は9/25(日) で終了いたしました。 このあとは冷池山荘が10/15(土)のご宿泊まで、種池山荘が10/22(土)のご宿泊まで営業いたします。

種池山荘のみ当初の予定より一週間延長して10/22(土)の宿泊まで 営業いたしますので、ぜひご計画くださいませ。

今週末は秋の三大3連休の最終弾、体育の日連休ですが、今現在、冷池山荘、種池山荘ともにご予約は まだ少なめです。お天気は良さそうな感じですので、今後ご予約も増えていくと思われますが、最盛期のような混み方にはならないと思われます。

◎紅葉シーズンでも、平日はほとんど込み合いませんので、ぜひともご来荘くださいませ。

◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。ご予約段階で定員を超えると 、まれに予約受付をお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申し上げる次第であります。 ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入 り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。なお予約がなくても現地山小屋にて宿泊をお断りすることはございません。 

アドバイスや注意

初雪、初積雪もあり、氷が張る日も増えてきています。天気予報で冬型の気圧配置だとか、本州や北海道の高い山や峠では雪が降るかもしれないと言ったときには、アイゼン 、ピッケル等の冬山装備も必要になってくる時季です。また岩場が凍結すると数メートル程度でも通行が困難になることもありますので注意が必要です。

9月下旬にもなると、北アルプスの早いところでは、営業終了、小屋閉鎖になっていきますので、山行前にしっかりと確認する必要があります。 周辺ではすでに新越山荘とキレット小屋は閉鎖しております。

◎日もすっかり短くなりました。夏以上に早出早着に心がけましょう。特に昼頃に扇沢を出発して種池山荘泊まりの方は、できるだけ早く出発なさってください。

◎朝夕を中心に寒くなってきました。フリース、ジャンパー等の上着をお持ちになってください。手袋も 良質なものを用意しましょう。雨合羽は防寒着にもなりますので、必ず良質なものを用意するようにいたしましょう。防寒を第一に考慮しなければならない季節です。

◎登山靴の底がはげてしまう事例が、たいへん多くなっています。山荘ではテーピングテープをお買い上げいただき巻いてもらうようにしています。突然はげてしまうことが多いようで、入山前の確認がなかなか難しいようですが、それでも事前のチェックは必須ですし、長年使用してきたものは張替えや買い替えの時期を検討することも必要と思われます。

◎岩場でもストックを使っている人がいます。たいへん危険です。登山道の変化に応じて用いましょう。また平気で草付きやお花畑にストックを突く人が多々いるようです。ストックの突きそこないでの事故を含め、突くときはしっかりと場所を考えて突けるようになりましょう。

◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、 一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。 またインターネット等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢、吹聴したり誇張したものもままあります。あくまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考にしてください。

◎昨夏、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが何件か見受けられました。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。 そしてこれは子供連れパーティに限ったことではありません。

◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。 またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。

NO 1004   鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、針ノ木岳、立山・・・ 初冠雪。

2011  10/  3(月) 

   午後になるとガスも切れ始め、周囲の山々が見え隠れするようにな りました。鹿島槍ヶ岳も爺ヶ岳もみごとな初冠雪です。頂上まで登られたお客様の情報や、小屋から見た感じでは鹿島槍ヶ岳の頂上では10センチぐらいの降雪があったようです。そして周辺に見える山もほぼ初冠雪です。鹿島槍ヶ岳 や立山方面は標高1800mぐらいまで真っ白にしましたが、すぐそばの蓮華岳や針ノ木岳は北側斜面であるにもかかわらず、針ノ木峠の直下までしか白くしてないので、標高2400mぐらいまでの積雪でしょうか。あわせて降雪量も少なめの感じでした。また 餓鬼岳から燕岳方面の表銀座は積雪には至らなかったようで、黒い山のままのようでした。初雪のころはえてしてこんな降り方をするものです。

   昨夜冷池山荘に泊まられたお客様で五竜岳方面へ縦走予定の方には、鹿島槍ヶ岳南峰から先への縦走は自重していただくようにお願いしました。今日は日中でさえ 2度ぐらいまでしか上がらず、冷たい風が吹き付けていましたのでで、鹿島槍ヶ岳南峰から吊り尾根への下りや五竜岳頂上から五竜山荘の間などの北側斜面はガリガリに凍結している可能性が大です。またキレットなどの鎖や鉄梯子も凍結している可能性が高いです。ただ鹿島槍ヶ岳南峰頂上まででしたら、基本的には滑落の心配はありません。 また赤岩尾根の主稜線直下の “馬の背” 付近の岩場も凍結の可能性がありますので注意が必要です。今日は日差しも弱く、温度もまったく上がらず、雪もほとんど融けずじまいの鹿島槍ヶ岳でしたが、明日 は移動性高気圧もやってきて、今日よりは温度も上がり、雪融けも進むことでしょう。ただし朝は晴れ上がれば、今秋一番の冷え込みになるのは間違いありません。

昼過ぎからはガスも切れて初冠雪の爺ヶ岳も姿を見せてくれました。(10/3)

冷池山荘からの爺ヶ岳。登山道は問題なく歩けます。今夜も20人ほどのお客様がお越しです。(10/3)

鹿島槍ヶ岳はなかなか頂上を見せてくれませんでした。昨夜冷池山荘に泊まられたお客様はみなさんピストンされてきました。(10/3)

爺ヶ岳からの種池山荘と種池平。立山方面も時々ガスの合い間に顔をのぞかせてくれました。(10/3)

NO 1003   移ろいの季節。

2011  10/  3(月) A.M

    鹿島槍ヶ岳頂上まで行ってこられたお客様や、爺ヶ岳稜線を縦走された方のお話しでは、吹きだまりでは20センチ近い積雪になっていた場所もあったそうです。そして皆さん口々に、この時季にこんなに降るなんて・・・  とおっしゃられますが、北アルプスにとっては、決して不思議でも珍しいことでもありません。今秋はいたって順調に、初霜、初氷、初雪、初積雪がやってきているというのが 私の実感です。今朝までの雪は標高1800mぐらいまで、白くしましたが、これからは降るたびに積雪量を増し高度も下げていくはずです。今週は木曜日 に予想される雨のあとも雪に変わる可能性がありますので、注意しなければなりません。そしてそのあとに控えし体育の日3連休ですが、今のところは天気予報もおおむね良好のようですので、大いに期待している次第であります。澄み切った空がどこまでも大きく高く広がるのもこの季節のものならば、小雨が小雪にあっという間に変わるのもこの季節の北アルプスです。アクシデントに見舞われないためにも、突然の天候急変にも動じないようにするためにも、テレビの向こうの気象予報士とは友達になれるぐらいに、気象予報士の説明はしっかりと聞き、まめに天気予報はチェックしたいものですね。

種池山荘の周りで3〜4センチの積雪。ナナカマドの赤い実がいっそう引き立ちます。(10/3)

今年もクリスマスが待ち遠しくなるような光景ですね。でもちょっと気が早過ぎ?!(10/3)

残念ながらすぐには回復とは行かず。お客様は足元に気をつけながら下山開始です。(10/3)

ガスが消えた後の初冠雪の爺ヶ岳、鹿島槍、針ノ木岳、剱岳・・・ 見てほしかったですね。(10/3)