▲▲ 2005  / 10 月 ▲▲

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NO173   小屋閉め完了。スタッフ一同無事に下山しました。

2005/10/26

   待ちに待った初雪の中で小屋閉めを終了し冷池山荘と種池山荘の今シーズンの営業満了、スタッフ一同満足感と安堵感のなかを無事に下山いたしました。シーズンを通してご来荘いただいたお客様、当ホームページへお越しいただいたお客様には厚く御礼を申し上げます。

   10月22日のお昼から降りだした初雪は23日の未明までに12cmの降雪になりました。午前中は回復して青空が広がったものの午後は再び雪が舞いだし翌日の下山が心配されましたが、幸いその雪も3cmほどの降雪で済み24日には昼までに全員無事に晴天の中、心地よい新雪をふみしめながら紅葉の残る登山口に下山する事ができました。最後の小屋閉め作業にあたったスタッフには感謝する次第であります。

   今秋は寒波の到来がおそく鹿島槍ヶ岳周辺では初霜、初氷、初雪とどれもが例年より3週間ぐらい遅れましたが、今回の初雪は北アルプスだけでなく 一気に南アルプスや中央アルプス、上信越の山々、東北の山々、日光連山、甲武信岳、白山等々の広い範囲のもので各地で初雪や初冠雪を記録したようですね。場所によっては平年よりはるかに早かったところもあったようでまさに駆け足でやってきたという感じです。これからは北アルプスも晩秋の深まりイコール真冬の到来になりそうです。ここへきて大町も一気に冷え込むようになってきました。もうこれからは北アルプスの稜線も雨になることはなく雪になるでしょう。今シーズンは雨こそ大して降らないもののパッとしなかった8月の天候、週末になれば毎週のように雨模様の秋山シーズンとお天気には今ひとつ恵まれなかった感がつよい年でした。お客様の中にもキャンセルされた方や計画変更された方が多かったことと思います。最後に10月23日から24日の晴れ渡った初雪の模様をたっぷりとご覧いただき、来シーズンへの想いをふくらませて頂きたいと思います。


マイナス6℃雪がやんだ冷池山荘10月23日の朝

凍りついた窓ガラスの向こうは新雪の爺ヶ岳

新雪をかぶったナナカマドの実と爺ヶ岳

焼山、火打山、妙高山、戸隠山なども初雪、初冠雪

連なる峰峰は岩小屋沢、鳴沢、赤沢岳

小屋閉めを終えた冷池山荘と鹿島槍ヶ岳

初雪をかぶりますます風格を増す剱岳

シラビソの向こうに種池山荘と蓮華岳、針の木岳

支稜という支稜に木花が咲く。落葉後の楽しみ

槍穂高連峰にも初雪。槍穂高の小屋閉めはもう少し先

冷池テント場からの剱立山は黒部越しに圧巻

道標に凍みついた今秋最初の寒気団

さらば冷池山荘。スタッフに去来するものは

真冬はヒマラヤひだが美しい爺ヶ岳北峰

高千穂平からの鹿島槍は岩屏風の如し

NO172  初雪の中での小屋閉めです。  

   2005/10/22

  10月22日お昼前から、ようやく白い使者が舞いおりてきました。夕方までの降雪は1cmほどですが、明日にかけてまだ降りそうです。雪の中冷池山荘には7名様の今シーズン最後のお客様もお迎えすることもできました。何とか明日は早々に雪があがって白銀の鹿島槍がその勇姿を見せてくれることを願っています。


NO171   あと一日になりました。冬の足音もすぐそこへ。

2005/10/21

   小屋閉めを前に今週は連日の秋空の下、絶好の登山日和が続きましたが、いかんせん関東を中心に太平洋岸がお天気悪かったせいでしょうか、好天とはうらはらにお客様は連日数名様といった感じでした。最終最後の週末も平日は天気良 しも週末は崩れるといった今秋の悪いパターンをくつがえすことはできなかったようです。今日の日中続いた秋空も夕方近くからは一気に黒い雲が小屋周辺をおお っててきました。寒冷前線南下後は弱いながらも冬型の気圧配置になり寒気も流れ込みそうで雨が初雪に変わる可能性はかなり高そうです。明日からの山行を計画されている方は軽アイゼン等の装備を持参していただきたいと思います。冷池山荘、種池山荘ともご宿泊は10/22(土)のお泊りまでです。


池にも氷が張るようになってきました。快晴の朝です。(10/21)

マイナス4度位まで下がるようになってきました。日に日に厚みを増していきます

いい天気が続いた今週でしたが・・・週末は初雪の可能性。赤い実が雪に映えそう(10/21)

紅葉じゃないですよ。当たり年だったナナカマドの実、みごとでした。

雄大の2文字がぴったりの薬師岳。冬将軍の到来を待つが如しの雄々しい姿(爺ヶ岳より)

NO170 22日(土)の営業最終日まで3日間。初雪はやって来るでしょうか。

2005/10/19

   4月23日の入山から6ヶ月余り。残すところ本当にわずかになりました。実は今春は新しい冷池山荘の冬越しが心配で4月1日にも入山して1週間ほど大屋根まですっぽりと埋まった小屋の除雪作業をしたりもしました。とにかくいろいろあった長いシーズンもいよいよ終わりです。各山荘のスタッフはもちろんのこと千葉大医学部山岳部診療所のスタッフ、常駐隊員、グリーンパトロール隊員の皆さん、ヘリコプター会社、関連業者の皆さん、関係諸官庁や関係会社、近辺の山小屋、取材の皆さんやガイドさんをはじめ関係の皆さん全員に感謝です。昨日も訓練で来荘された長野県警山岳救助隊の皆さんや県警航空隊、県防災航空隊の皆さんには今年は例年になく多い回数の出動、救助にあたって頂き誠にありがとうございました。普段の地道な訓練や活動が困難な条件下でのスムーズな救出につながっているものと確信しております。なんとか少しでも出動回数が減るように私どもも啓発活動等に努めたいものです。最後に来荘いただいたお客様、また悪天候に阻まれて実現できなかった残念なお客様をはじめ鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳周辺の山々を愛する皆様には感謝申し上げます。今季はでしょうか、今季もでしょうか、今ひとつ天候がすっきりしなかった今シーズンでしたが、来季こそ期待しましょう。

  今は来季へ向けてまた大雪に備えて小屋の養生や冬囲いの作業を進めています。今秋はまだ見ぬ初雪の訪れですが、今冬の寒波の到来はどうなることでしょうか。被害がなく三つの山荘が冬を乗り越えるのを願うばかりです。やはり一番最後に感謝しなければならないのは小屋そのものと北アルプスの大自然ということになりそうです。


遅れ気味だった紅葉前線も遅れを取り戻すかのように一気に扇沢駅周辺へ。(10/17)

鹿島槍ヶ岳秋天。真っ青な空と真っ赤なナナカマドの実に秀麗な双耳峰が一層と映える。(10/19)

心強い長野県警山岳救助隊の精鋭。冬の到来を前に五竜岳〜鹿島槍の現地踏査と縦走訓練で来荘。

好天が続くもお客様は少なく、使わない部屋から冬囲いの開始です。雪ですっぽり埋まってしまいます。

中秋の名月から早くもひと月。雲海の剱岳にまん丸の有明の月。

冷池山荘からの爺ヶ岳上空。うろこ雲をあぶる太陽も夏の燃える勢いはすっかり鉾を納めた感じ。

連日の東京の雨降りがうそのような秋の空が続く今週の鹿島槍ヶ岳周辺です。種池山荘より針の木岳。

爺ヶ岳の上空にも秋の雲。小屋閉めの外仕事の手をついつい休めてしまう秋の雲です。(10/18)

新雪でも降れば三段紅葉なんですが。なかなか雪が降れない今年の秋です。扇沢より鳴沢岳。(10/17)

最後の荷上げと荷下げも終了。空ドラム缶とスタッフの私物も山のように下山。ヘリの皆さんに感謝です。

NO169 昨日山荘でようやくの初氷。一方で週末を前にさわやかな秋晴れが続きましたが・・・・

2005/10/14

  ここ10年ではもっとも遅い山荘での初氷になりました。平成14年の8月22日の初氷といった異常に早いものもありましたが、通常は9月20日ごろ、遅くとも10月の最初には山荘で初氷を記録してきました。記録の上からも今年の秋の暖かさがわかります。一方初雪はどうかと申しますとここ10年では最も早かったものが平成13年の9月22日、最も遅かったのが昨年の10月14日です。初雪のほうでも今秋はまたまた遅い記録を更新してしまいそうです。これも地球温暖化の影響かと思えばなにかと心配でなりません。とにかく小屋閉め下山日までに初氷にあうことができてなぜか一安心です。

  今秋は好天に恵まれた敬老の日3連休以降は、週の中ほどは好天にめぐまれるものの週末はぐずつき模様といったパターンが定着してしまいました。どうやら今週末もその傾向のようで残念でなりません。週末にしかお休みをとれないお客様にとっても残念ですが、私どもにとっても残念でなりません。今週末も寒冷前線の南下に伴う天候悪化の予報でお客様のご予約は冷池山荘、種池山荘ともに数名様だけです。遅かった紅葉ですので主稜線でもまだ最期のナナカマドやクロマメノキの葉が残り気持ちおだやかにしてくれます。まだ残っていたチングルマの果穂、霜が降りて真っ白のイワカガミ、霜枯れのウラシマツツジ、数枚だけ残ったミネカエデの黄葉等々、霜柱の立つ登山道をざくざく踏みしめながらのちいさな秋探しは最高のぜいたくです。北アルプスはこれからは日日冬の訪れが近づいてきて登るチャンスも少なくなってしまいますが、その分これからは里山や低山歩きにはいい季節の到来でしょうか。私どもの小屋閉め、下山日までも一週間あまりになってしまいました。

  秋空におおわれた10/11から13日は日中の気温も12日には14℃ぐらいまで上がり無風快晴の絶好の登山日和が続きました。写真で晩秋に一歩近づいてきた鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳周辺の気配と爺ヶ岳からの展望をご堪能ください。


柏原新道の石畳付近から。ダケカンバの真っ白な幹が名残の紅葉に映える。

柏原新道の水平道付近。落葉を踏みしめ歩くと誰もが詩人になってしまいそう。

紅葉は面で見るのはもちろん、1本1本でも楽しみたいです。一木一紅葉でしょうか

10月13日に待ちに待った初氷。紅葉前線も一気に急降下、冬の訪れもまもなく。

種池平からの剱岳。定番ともいえるこの景色。春夏秋冬何度見ても飽きません。

爺ヶ岳からの展望。富士山と甲斐駒ケ岳、北岳、仙丈岳など南アルプス。

爺ヶ岳から槍穂高と燕、大天井などの表銀座連峰。やっぱり北アルプスは格別。

扇沢の紅葉と針の木、立山。奥に薬師岳。その奥には白山の一部も垣間見る。

長野県は山また山の国です。奥に鎮座するは東信地域の要たる浅間山。

シーズン中は何百人もが歓声を上げた頂上も、訪れる人は日に30名ほど。

腰を下ろして正面の鹿島槍ヶ岳を見ていると、時間のたつのも忘れてしまいます。

冷池テント場付近からの爺ヶ岳と草紅葉。おだやかなたおやかな山容です。

NO168  小屋閉めに向けて最後の10日間スタートです。

2005/10/12

   今シーズン最後の3連休は三日間とも雨がパラパラするあいにくのお天気でとにかく残念でした。秋分の日3連休、体育の日3連休と連続して天気に恵まれず、お客様の動きも鈍くなんか不完全燃焼のまま小屋閉めに向かわなければならないのが心残りです。その分道直し等の作業に当たることができ、スタッフも頑張ってくれました。お客様にとっても今ひとつ天気に恵まれなかった今年の秋山シリーズでしたが、来シーズンもまた挑戦してくださるようお願いいたします。昨年は毎週末の台風襲来、そして今秋はいまだに活発な秋雨前線が居座るといったちょっと残念なお天気が二年続いてしまいましたが来年こそ期待したいものです。 

  さあいよいよ小屋閉めへ向けての作業開始です。来週初めには寒冷前線通過後に寒気が流れ込むといった予報も今日は聞かれました。初雪は見たいけど外仕事にはおだやかな秋の天気がいいし、なかなかうまくはいきませんね。富士山でも初冠雪が観測され次は当然北アルプスの番でしょうか。紅葉前線が一段ずつ下降するにつれて冬の足音は一歩ずつ近づいてきそうです。来週までは中間帯の紅葉が楽しめそうです。このあとは紅葉の最期をカラマツの黄金色がしめてくれます。


雨上がりのナナカマドがあざやか。鹿島槍の紅葉も見納めへ。

草紅葉と柏原新道の中間帯。ダケカンバも落葉始まり、紅葉前線も急降下。

種池山荘裏も遅く色付いたナナカマドの紅葉を数本残すのみ。堪能させていただきました

一日中、秋空が広がる日は少なかったです。こんな日に登った方は幸せですね。

最高の天気、最高の仲間とともに百番目に憧憬の鹿島槍登頂。おめでとう安斉ご夫妻。

赤岩尾根の高千穂平を行く。鹿島槍はガスの中で残念も紅葉はなかなか素敵でした

日に日に葉を落とし冷池の水面を埋めていきます。冷池が結氷するのももうまもなく。

雲海の上には雨飾山、焼山、火打山、妙高山。さわやかな上空には無数の秋の雲。

剱岳もすっかり秋の風格。なかなか冠雪の勇姿が見られないのはちょっと残念。

たくさん実をつけた今年のナナカマド。そういえば今秋はクマ騒動が少ないですね。


天気

◎秋雨前線が停滞していますので先週末からぐずつき気味ですが、10/12は最高の秋空が広がりました。

◎週末から来週初めにかけてはまたぐずつきそうな予報です。その後には寒気の流入の予報も。もういつ初雪が降ってもまったく不思議ではありません。初雪も例年よりも遅れ気味です。

◎山荘の周囲でも連日のように霜が降りるよになりました。すでに大雪山や富士山からは初雪の報が届いたようにこれからは北アルプスもいつ結氷や初雪が降ってもおかしくない季節になってきました。天気概況に注意しましょう。

◎週間予報は秋雨前線の動きや台風の進路によって大きく変わる季節です。気象庁のせいにするのではなく各自でしっかりと判断できるようになりましょう。

紅葉

◎小屋の建つ主稜線の紅葉はピークを すでに終えて名残のナナカマド等が少し残るだけです。落葉盛んです。葉を落としたダケカンバの白い幹は絶好の被写体です。

◎紅葉の中心帯は1800mから2000mぐらいです。最近人気の柏原新道の中間帯の紅葉はなかなかいいですよ。登山口付近でも色付き始めました。

◎赤岩尾根中間帯もかなりいい色合いになっています。真っ赤なナナカマドやオオカメノキ越しに見る鹿島槍ヶ岳は最高です。

登山ルートの状況

◎鹿島槍ヶ岳及び爺ヶ岳周辺の登山道および五竜方面、針の木方面ともに現在は問題はありません。 ただし雨が凍結したり雪が降れば通行困難な箇所もでてきます。

◎針の木大雪渓は雪渓上を歩く箇所はなくなり、高巻きする秋道を通行しています。

◎6月末からの豪雨で大谷原から西俣出合間の工事用道路に傷みが出ましたが、復旧が済み登山者の通行に支障はありません。

アドバイスや注意

◎朝の最低気温1度、日中も5度程度の温度の日もでてきました。寒さを覚えます。 強風でも吹けば体感温度は更に下がりマイナスの世界です。さらに小屋より頂上のほうが2度から3度低いのは当然です。 防寒対策をしっかりととってください。手袋はお忘れなく。

◎これからは最高気温も9度ぐらいまで上がれば一杯でしょう。

◎北海道や富士山から雪の便りが届きだしました。これからは北アルプスでも注意が必要な時期です。天気予報で東北や本州中部の山では雪に注意が必要とか、寒気団が下がって来 るとか流入してくるとか、弱いながらも冬型の気圧配置だなどといった文言が出てきた時は要注意です。軽アイゼン等の備えが絶対に必要です。

◎今年も靴の底のはがれてしまうことがたいへん目立ちました。思い切って買い換えた方がいいと思える靴に多い気がします。事故にもつながることですのでしっかりと調べて入山してください。

◎日がすっかり短くなりました。早出早着きに夏以上に心がけてください。

◎“忘れ物多発注意報”発令中です。出発の際にはもう一度ご確認を。本当にお願いいたします。

混雑状況

◎今週末の予約はたいへん少ないです。天気をしっかりとご判断してお越し下さい。

◎新越山荘の今年の営業は9/25の宿泊をもって終了いたしました。ご愛顧ありがとうございました。毎年9月末ごろには終了になります。なお種池山荘と冷池山荘は10月22日 (土)のご宿泊までOKです。

◎ご予約して頂くとたいへん助かります。当日の取り消しでもキャンセル料は一切かかりませんのでお願いいたします。なお申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。

NO167  まさに山装う季節。晴れたらいいですね。

2005/10/04

   秋雨前線が本州近辺に停滞していますので先週末は今ひとつのお天気でちょっと残念でした。今夏はお天気が今ひとつだったわりに雨量は少なめだったんですが、10/2(日)は久々にまとまった雨になりました。紅葉のほうは先週末が小屋のある稜線帯ではピークかと思われましたが、この雨と次の日の朝の軽い冷え込みが良かったのでしょうか、さらに色を増した10/3が最高潮となりました。稜線ではすでに葉を落としたナナカマドもありこの後は紅葉の中心帯も下降を始めます。すでに柏原新道の水平道より上部や赤岩尾根の高千穂平より上もかなり斜面が赤に黄に染まって稜線帯以上にいい感じになっています。今週末の体育の日3連休は主稜線直下の2200m近辺がいちばんの見頃を迎えそうです。もちろん主稜線も名残の紅葉にまだまだ会えそうですよ。葉を落として赤い実だけを残したナナカマドもとっても風情があります。この分でしたら中間帯の紅葉は次週10/16の週末まではたっぷりと楽しめそうです。私は柏原新道の水平道付近を紅葉に包まれて歩くのが大好きです。ちなみにダケカンバの新緑が美しい頃も最高ですが。冷池山荘も種池山荘も10/22(土)の宿泊までOKですのでお天気を見計らってもう一回爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳登山をご計画ください。


昨日の雨が上がり思いがけない朝からの晴天。ハイマツの緑がさらに紅葉を引き立たせます。(10/3種池山荘)

柏原新道の中間帯を俯瞰する。紅葉って上から見るのも素敵でしょ。この辺は落葉した後のダケカンバの白い幹もいいですよ

新越山荘小屋閉めの朝はみごとな日の出と雲海です。浅間山の噴煙も南へたなびく。皆さん来年はぜひお越しくださいね。

穏かな天気の下、新越山荘の小屋閉め終了。幾多の想いを残しながら、冬の間の小屋の無事を祈りつつスタッフも出発。

小屋閉めの帰路、岩小屋沢岳の北方はナナカマドの赤いじゅうたんが敷かれひと夏の早さを思い返します。

晴れた日には連日霜が降りるようになりました。強烈な冷え込みがないぶん霜焼けすることもなく紅葉にはいいです

冷池山荘からの赤岩尾根上部の紅葉。赤岩尾根からは爺ヶ岳北峰や鹿島槍の紅葉も眼前に広がり魅力的です。

テント場への登りからの紅葉に浸る冷池山荘と錦織りなす爺ヶ岳。人生いろいろ、山小屋の紅葉もいろいろですね。

ミネカエデ、ナナカマド期待以上に色づいてくれました。感激の10/3の朝、冷池山荘にて。葉を落としたナナカマドも格別。

爺ヶ岳の2500m帯。ダケカンバとナナカマドがバランスよく配されていてこころ落ち着く控えめな斜面です。(10/3)


天気

◎秋雨前線が停滞していますので先週末からぐずつき気味です。

◎秋雨前線が南下した10/3は終日みごとな秋空が広がりましたが、10/4は再び雨模様です。この後も秋雨前線の動きに要注意です。

◎山荘の周囲でも連日のように霜が降りるよになりました。先先週は大雪山から初雪の報が届いたようにこれからは北アルプスもいつ結氷や初雪が降ってもおかしくない季節になってきました。天気概況に注意しましょう。

◎週間予報は秋雨前線の動きや台風の進路によって大きく変わる季節です。気象庁のせいにするのではなく各自でしっかりと判断できるようになりましょう。

紅葉

◎先週末から今週初めにかけて小屋の建つ主稜線の紅葉はピークを迎えました。これまでかなと思われた紅葉もさらに色を増してくれなかなかの今年の紅葉でした。体育の日連休入りまで小屋周りでも楽しめるでしょう。

◎この後は日に60mぐらいずつ紅葉の中心帯は下がっていきます。最近人気の柏原新道の中間帯のピークは来週半ばでしょうか。

◎赤岩尾根上部もかなりいい色合いになっています。真っ赤なナナカマドやオオカメノキ越しに見る鹿島槍ヶ岳は最高です。

登山ルートの状況

◎鹿島槍ヶ岳及び爺ヶ岳周辺の登山道および五竜方面、針の木方面ともに問題はありません。

◎針の木大雪渓は雪渓上を歩く箇所はなくなり、高巻きする秋道を通行しています。

◎6月末からの豪雨で大谷原から西俣出合間の工事用道路に傷みが出ましたが、復旧が済み登山者の通行に支障はありません。

アドバイスや注意

◎朝の最低気温1度、日中も6度程度の温度の日もでてきました。寒さを覚えるようになってきました。 強風でも吹けば体感温度は更に下がりマイナスの世界です。さらに小屋より頂上のほうが2度から3度低いのは当然です。 防寒対策をしっかりととってください。手袋はお忘れなく。

◎これからは最高気温も10度ぐらいまで上がれば一杯でしょう。

◎今年も靴の底のはがれてしまうことが目立ちます。思い切って買い換えた方がいいと思える靴に多い気がします。事故にもつながることですのでしっかりと調べて入山してください。

◎日がすっかり短くなりました。早出早着きに夏以上に心がけてください。

◎10/4の天気予報でも北海道の高い山では今夜は降雪のおそれありと云っていましたが、これからは北アルプスでも注意が必要な時期です。天気予報で東北や本州中部の山では雪に注意が必要とか、寒気団が下がって来ているとか、弱いながらも冬型の気圧配置だなどといった文言が出てきた時は要注意です。軽アイゼン等の備えが必要です。

◎“忘れ物多発注意報”発令中です。出発の際にはもう一度ご確認を。本当にお願いいたします。

混雑状況

◎今週末の体育の日3連休は、週間天気予報がぱっとしないせいかご予約は3連休とは思えないぐらいにすごく少ないです。紅葉もいいのでお天気に期待したいです。

◎新越山荘の今年の営業は9/25の宿泊をもって終了いたしました。ご愛顧ありがとうございました。毎年9月末ごろには終了になります。なお種池山荘と冷池山荘は10月22日までのご宿泊までOKです。

◎ご予約して頂くとたいへん助かります。当日の取り消しでもキャンセル料は一切かかりませんのでお願いいたします。なお申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。