▲▲ 2004  / 6月 ▲▲

(ホーム) (山荘案内) (コース) (花地図) (最新情報) (今までの情報)

NO116  長かった梅雨の中休みも台風の来襲で終わりでしょうか。

2004/06/20

  前回NO115での願いが天に通じたのか6/13〜6/17の5日間は連日雲ひとつないような快晴が続きました。おかげでヘリの資材荷上げも無事にできて、最後の追い込みを迎えている冷池山荘の内部工事も順調に進んでいます。造作工事、建具の取り付け、照明設備、塗装作業等がそれぞれの職人さんのもとで連日遅くまで、山荘スタッフも手伝いながら行われています。昨年の5月から始まった一連の工事も何十人ものスタッフや関係者の協力、頑張りで本当にもう少しのところまでやって来ることができました。先日は畳の寸法採りも済み、6月中にはイグサのにおいも新しい畳が入る予定です。また食堂の新しいテーブルも地元の家具屋さんに造っていただき、今は小屋で組み立てるのを待つばかりです。日一日と形が整い、完成に近づく小屋を見ていると喜びとともに緊張感も張り詰めます。本当にもう少しになりました。

  先週は新越山荘の小屋開けも行いました。こちらも天候にも恵まれてシーズンの体制づくりを順調に進めています。7/1オープンを前に今週中には仮オープンできそうです。今シーズンもよろしくお願いいたします。


天気

◎6/13〜6/17は快晴、18,19,20日も梅雨空っぽくなるものの、まあまあのお天気でした。

◎このあとは台風の影響で荒れると思われます。

◎稜線では早咲きのシナノキンバイ,キンポウゲ、イワカガミ、シラネアオイ、ハクサンイチゲ、エンレイソウ、キヌガサソウなど咲き出しています。例年よりも開花は2週間は早めの感じです。

登山ルートの状況

◎柏原新道は中間帯より上部にまだ数箇所の残雪や雪渓があるので注意して通行してください。

◎赤岩尾根は最上部の残雪のトラバース要注意。中間帯にも数箇所残雪あるので注意。夏道ほとんどの部分で現れています。

◎種池山荘から鹿島槍ヶ岳の間は特に問題ありません。

アドバイスや注意

◎梅雨に入って防水対策、防寒対策はしっかりと。風雨強まれば体感温度は一気に下がります。

◎残雪や浮石、落石等に注意。軽アイゼン等もあれば安心です。

混雑状況

◎冷池山荘は改築工事中につき7月15日までは いっさい宿泊できません。現在休業中です。冬季小屋の使用もできません。

◎冷池山荘休業中もテント場、トイレ、売店 (ジュース、ビール、カップラーメン程度)は利用可能です。

◎夏の予約は7/31の週末が最も入っています。次に8/7の週末、7/24の週末の順に込み合いそうです。現時点では海の日3連休の予約少ないです。


   こちらの写真クリックで、大きくなります。

新越山荘へ向かう途中、シナノキンバイが蓮華岳をバックに咲き出していました。

資材荷上げの一方で、大役を終了した工具等の荷下げも開始。除雪機が下りました。

廊下には照明も付きました。塗装屋さんも大忙しです。

食堂はほぼ完成。まもなくテーブルやイスも上がってきます。

NO115  北アルプスも梅雨空にどっぷりとつかってしまいました

2004/06/09

  梅雨に入り肌寒い天候が続きます。新緑は小屋周りまで到達してきました。花々も開花を始め、今までは残雪の白色とハイマツやシラビソの濃いい緑色だけでしたがすこしずつ夏山へ向かって稜線も華やいできました。冷池山荘の真新しい赤い屋根もちょこっと彩を添えています。冷池山荘の工事もいよいよ最終段階に入ってきましたが、あとは空模様を眺めながらのヘリコプターの資材荷上げに

かかってきそうです。来週以降は新越山荘の小屋開け作業も開始の予定であり、梅雨に入ったばかりですがさっそく梅雨の中晴れが続くのを祈る毎日です。


天気

◎6/6に梅雨入りしてから梅雨らしい雨空が続いています。

◎6/9は朝から雨もようやく上がり少し青空も見えています。

◎稜線でもミツバオウレン、ショウジョウバカマ、ヒメイチゲ、ウラシマツツジ、エンレイソウ、キバナシャクナゲなどが咲き出しました。 例年よりも開花は早めの感じです。

登山ルートの状況

◎柏原新道は中間帯より上部の残雪や雪渓のスコップによるカットが終了して、例年よりもかなり早く6/4に通行可能になりました。

◎ただし上部はまだ残雪多く、またカットしたステップも雨や高温によっては消えてしまいますのでまだまだ装備整えて注意して通行してください。

◎赤岩尾根は最上部の残雪のトラバース要注意。中間帯にも数箇所残雪あるので注意。夏道ほとんどの部分で現れています。

◎種池山荘から鹿島槍ヶ岳の間は特に問題ありません。

アドバイスや注意

◎梅雨に入って防水対策、防寒対策はしっかりと。風雨強まれば体感温度は一気に下がります。

◎残雪や浮石、落石等に注意。軽アイゼン等もあれば安心です。

混雑状況

◎冷池山荘は改築工事中につき7月15日までは いっさい宿泊できません。現在休業中です。冬季小屋の使用もできません。

◎冷池山荘休業中もテント場、トイレ、売店 (ジュース、ビール、カップラーメン程度)は利用可能です。

◎夏の予約は7/31の週末が最も入っています。次に8/7の週末、7/24の週末の順に込み合いそうです。現時点では海の日3連休の予約少ないです。


   こちらの写真クリックで、大きくなります。

冷池山荘の新しいフロント周りがほぼ仕上がりました。カウンターの上は天井まで吹き抜けになっています。(吹き抜けの2階から見下ろす)

カウンターから吹き抜け方向を見る。ガラス窓も大きくとりましたので採光も十分です。山小屋らしい雰囲気になりました。

例年でしたら6/20頃から咲き出すミネザクラも開花しました。本年最後のお花見といったところでしょうか。(冷池山荘にて)

赤岩尾根の最上部の雪渓もかなり早いスピードでとけています。工事の合間にカットしに行っていますが滑落注意です。

NO114  例年より早く、6月4日柏原新道通行可能になりました。

2004/06/04  

 先週末から登山道上の残雪をスコップでカットしてステップを作る作業を、種池山荘スタッフが進めてきました。さらに暖かな雨やここ数日の晴天高温の影響もあって雪融けもスピードアップして本日柏原新道は一応通行可能になりました。一応と申しますのは、まだまだ中間帯より上にはかなりの残雪があり危険を伴うということと、まとまった雨が降ったり晴天が続くとカットしたステップもあっという間に消えてしまう可能性があるということです。各自装備を整えて滑落に気をつけて慎重に通行してください。下りは特に注意してください。併せて落石にも注意が必要です。

  雪融けの早さに比例するように新緑の山登りも早まっています。ダケカンバやカラマツの新緑は2200メートルぐらいまで上がっていますし、小屋の周りではナナカマドの芽吹きも始まりました。この分では稜線のお花畑の見頃も早まる可能性もありそうです。あさって6/6は針の木岳の慎太郎祭ですが、種池山荘から見る針の木大雪渓の残雪のボリュームも今年はやや不足気味です。


   こちらの写真クリックで、大きくなります。

柏原新道の最後まで雪渓が残るガラ場付近。こことここより上部の雪渓に注意。(カットする前)

慎重に作業を進め、ガラ場にもご覧のステップが完成です。まだ斜度がきついので気をつけて。

石畳の上部にて。作業をしているスタッフがいたら声をかけてやって下さい。

石畳より柏原新道上部を見る。言い尽くされた言葉ですが新緑と残雪のコントラストは素晴らしいです。

雪堀作業の手を止めて一休み。2200メートル付近のカラマツの新緑の向こうには針の木岳と蓮華岳。見飽きない光景です。

爺ヶ岳の稜線上は雪も消えウラシマツツジやミネズオウ、コメバツガザクラなどの小低木が開花。注意してないと見過ごしてしまう可愛い小さな花です。

7/15オープンまで残すところ40日になりました。冷池山荘中央館の新しい玄関とフロント部分。右奥の一段高いところが食堂になります。

種池山荘のスタッフだけで独占はもったいない久々の見事な夕焼けでした。新道も開通。山荘の準備も万全です。ご来荘お待ちしております。(6/2)

NO113 梅雨入り宣言もまもなくでしょうか。冷池山荘工事はいよいよ終盤戦突入です。

2004/06/02

  早くも6月入り。気象台からの宣言こそないものの、このところ梅雨のような天気が多くなっています。長期予報では今夏は暑い夏になるとか。入るものは早く入ってもらって、すっきりと梅雨明けしてほしいものです。どうしても気持ちまで滅入ってしまいそうです。

  今度の日曜日は針の木岳の慎太郎祭、先日は白馬岳の開山祭も開かれました。いよいよ今年も皆さん気分は夏山モードに突入ですね。わが山荘でも、私達にとっての開山祭とでもいうべき柏原新道の開通を目指して、この後新道の除雪作業にとりかかります。除雪といってもまだまだ数メートルもの残雪におおわれた登山道をスコップで掘り起こすなんてことは不可能です。だいたいの道沿いにスコップでカットしてステップを作ることです。種池山荘や登山口の扇沢から新道をチェックして目安にしているポイントが現れたら毎年カットを始めます。毎年この時期には連日のように柏原新道通行の可否や、可能時期のお問い合わせをたくさんいただきます。中には何で通れないんだ?といったお叱りのものも。皆様のはやるお気持ちはわかるんですが、延長3キロメートル近い残雪区間のカットは作業をする者も、通行する方もまだまだかなりの危険が伴うということです。一度カットしても数日後にはすぐに融けてしまい再カットをしなければなりません。もうしばらくですがご理解いただき、ご協力願いたいと思います。

  冷池山荘の増改築工事は風雨の影響で外壁工事をはじめ外仕事にたいへんご苦労いただきましたが、職人さんやスタッフのみんなが頑張ってくれて外仕事は9割方終了するまでに至ることができました。小屋の内部の造作作業も大工さん連日遅くまで頑張っていただき、西館の内部全面改装や平成16年館の1階部分はほぼ終了することができました。この後も2階部分の造作や細部の作業、塗装、畳入れ、什器類の搬入、工事道具の荷下げ等6月いっぱいたっぷりと続きそうです。その間にも新越山荘の小屋開けや登山道整備、夏山営業物資の荷上げ、7月へ入れば種池山荘の中学校登山の宿泊受入れ等も進めながら、冷池山荘7/15のオープンへ向けての工事以外のソフトの部分での準備もおこたりのないようにスタッフ一同で進めていきたいと思います。お客様からの宿泊予約も順調に頂いておりありがたい限りです。


天気

◎梅雨入り宣言こそないものの、雨模様の日が多い最近です。

◎6/1は天候回復。2日もいい天気です。日中も暖かな日は15度を超えて暖かです。

◎稜線でもミツバオウレン、ショウジョウバカマ、ヒメイチゲ、ウラシマツツジなどが咲き出しました。

積雪

◎昨年に続いて今年も残雪は少なめです。例年より場所によっては2〜3週間雪融けが早いところもあります。

◎雪が何メートルあるか?といった問い合わせがありますが答えに困ります。風の強い所は吹き飛ばされて全くありませんし・・・・・ 少なめといっても低い山とはまったく違います。

登山ルートの状況

◎柏原新道は残雪期は、登山口から八ツ見ベンチ辺りまでの800m位しか歩けません。そこから先は残雪で覆われて通行できません。 よってこの時期、柏原新道から直接種池山荘へ行くことはできません。

  ※柏原新道の八ツ見ベンチ付近から爺ヶ岳南峰へ向かって南尾根を直登するのが 一般的ですが夏道とは違います。たいへん歩きにくいです。遅い人は扇沢から頂上まで8時間ぐらい見たほうが無難です。体力のいるルートです。

◎爺ヶ岳や種池山荘に登るには、柏原新道が雪融けが進み通行可能になってから登られることをおすすめします。6/10頃までには通行可能になると思われます。

◎爺ヶ岳南尾根は下山時に谷側へ迷い込まぬよう要注意。扇沢側(尾根の西側)へ間違いやすい支稜がでています。

◎赤岩尾根は最上部の残雪のトラバース要注意。中間帯にも数箇所残雪あるので注意。夏道かなりの部分で現れています。

アドバイスや注意

◎まだまだ真冬の領域です。装備、計画、体調、技術などに優れ、自力で正確なルート判断ができる方でないと大変危険です。 トレースだとか赤布を頼りにした登山はおすすめできません。

◎毎年この時期の問い合わせで、アイゼン、ピッケルを持っていったほうがいいか?といったものがありますが、使う使わないは別として持って行くのが常識としか答えようがありません。

◎例年柏原新道が全通するのは6月中旬です。その際も上部の危険な箇所の残雪はカットしてのものです。 今年は雪消えが早めですので、今後の天候次第では早まるかもしれません。開通の際は当最新情報にてお知らせしますのでご確認ください。

◎昨年、一昨年の5月、6月の当ホームページの情報も参照ください。

混雑状況

◎冷池山荘は改築工事中につき7月15日までは いっさい宿泊できません。現在休業中です。冬季小屋の使用もできません。

◎冷池山荘休業中もテント場、トイレ、売店 (ジュース、ビール、カップラーメン程度)は利用可能です。


   こちらの写真クリックで、大きくなります。

爺ヶ岳南峰よりの種池山荘及び剣立山連峰。ここへ来て一段と雪融けも進んでいます。少し夏の空気が漂ってきました。(6/1)

種池山荘の西方より見た爺ヶ岳と柏原新道のある爺ヶ岳西側斜面。柏原新道の中間帯から上部はまだまだ残雪が相当にあり通行できません。(5/30)

種池山荘からの針の木岳方面。6/6には針の木岳では開山祭の慎太郎祭が開催されます。参加者は神事のあと、針の木大雪渓を登ります。

種池山荘の周囲の残雪は例年よりかなり早いペースで消えています。まもなく柏原新道が通行可能になれば小屋にもにぎわいが戻りそうです。

5/24には5cmの新雪が積もりました。意外かもしれませんがこの時期って毎年のようにシーズン最後の雪が降るんですよね。

工事真っ盛りの冷池山荘もご覧の新雪。暴風雨や暴風雪に泣かされた今春の工事でしたがあと一息です。

冷池山荘西館の玄関付近。新しい下駄箱や建具も取り付けられました。廊下も広くなりすっきりしました。

新しいフロント前の玄関には、解体した昭和38年館の土台で使っていた現地石を敷きました。空いている部分には角材を敷き詰めます。