▲▲ 2011 / 5月 ▲▲

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2011年5月冷池山荘種池山荘新越山荘

NO 904  今年は梅雨入りも早そう。

2011  5/26(木) 

  今日は一気に、四国中国近畿までの梅雨入りが発表されましたね。いずれも平年比で10日以上も早い梅雨入り宣言となりました。4/30の沖縄の梅雨入りから始まって、どこもかなり早いようですが、雰囲気としてはこの後も、残りの地域もどんどんと梅雨入りしそうな感じです。今週末は南岸に梅雨前線が停滞して、さらには台風2号の北上もあいまってまとまった雨降りになりそうな気配です。

   今日の大町は、午前中はまあまあのお天気で、北アルプスもどんよりと見えていましたが、3時前からは雨が当たりだして、こちらも一気に梅雨入り間近の雰囲気を醸しだしています。今年も2ヶ月近い梅雨の始まりだと思えば、少々うっとうしい気分にもなりますが、北アルプスの雪解けを進めてくれ、野山を潤し水田に恵みをもたらしてくれるものと思えばありがたいものです。次に北アルプスが姿を見せてくれるのはいつのことか・・・ 一昨日の新雪で、再び真っ白くなった山肌も、今度は逆に一気に黒い岩肌が目立つようになっていることでしょう。爺ヶ岳南西斜面の大量の残雪の下に埋まっている柏原新道の開通時期をも左右する、梅雨時の雨量と合い間合い間のお日さまの日差しです。今年はどんな表情の梅雨なのか、とにかく穏やかな入梅であってほしいものです。 

大町も北アルプスもまもなく梅雨入り。

NO 903  東日本大震災からの復興を信じて。

2011  5/25(水) 

  先週の岩手県への遠征は、大震災から2ヶ月以上を経て、高速道路や三陸沿岸を走る国道45号線もほぼ復旧して、救援車輌等の通行も落ち着きを見せ、ゴールデンウィーク中のような大渋滞といった時期でもなくご迷惑をおかけしないと判断し、今回の歴史上に残る三陸地方の大津波の被災現場を実際に目に焼きつけて置くこともとても重要なことと思い、東北自動車道から仙台高速、三陸自動車道、国道45号線を乗り継いで一路 大槌町へと向かいました。仙台東部道路に入ると景色はまったく一変して本来なら田植えの時期も迎えているであろう水田地帯をがれきが覆い尽くしています。その後はいったん内陸部を進み、 本当になんにもなかったかのような田植えが済んだのどかな田園地帯を進みます。ふたたび景色が一変するのが元吉町、そしてそこから先は気仙沼、陸前高田、大船渡、吉浜湾、唐丹湾、釜石、両石湾、そして大槌湾と ほぼすべての海岸線が目を覆わんばかりの大津波の爪あとです。とくに陸前高田の惨状は凄まじく歌手の千 昌男さんが生まれた海辺から4キロ以上も内陸の竹駒という地区まで大津波が押し寄せ、市街地には何も見 つけることができないような、まさに阿鼻叫喚の言葉を失う状況でした。 私たちが炊き出しをさせていただいた大槌町もまったく同様で、市街地はほぼ100パーセント壊滅状態です。大津波とその後の大火事の爪あとが生々しく残ります。

   避難所に避難されておられる皆さんも笑顔をつくって話してくださるんですが、つらく厳しい現状は地震発生直後よりさらに増しておられるのが偽らざる心情とお見受けいたしました。同じことは避難所以外の親戚や友人宅、遠く離れた公団等に疎開されている方も全く同様でしょう。地震発生直後から心配していた、私どもの山小屋のOBである陸前高田市出身のKさんとは、4月末にようやく連絡が取れましたが、やはり自宅は流されて、着の身着のまま、年老いた病身のお母さんと1カ月以上の避難所生活。その後はお母さんの世話のこともあり、内陸部の遠野市へ疎開中ということが判明して、今回の帰路 遠野市内で久しぶりにお会いしてきました。こちらが勇気付けなきゃいけないのに、みんなで岩手までよく炊き出しに来てくれたと、一人ひとりにお土産まで用意してくださったりして、逆にこちらが元気づけられてしまい泣けてきました。気心知れた仲間なので、聞きにくいことも聞いてみると、まだ義援金の分配もまったくないとのこと。国や県 、赤十字のスピーディな各種施策の決定を期待したいのですが・・・  なかなか範囲や規模が大きすぎて難しいことはわかるんですが、とにかく早くきちんとした血の通った対応を願いたいものです。そして私たちも影に日向に末永く、できる範囲でサポートしていきたいものです。現地では自衛隊をはじめ 県内外から救援に来られた方、そして被災された地元の皆さんほんとうにいろんな方々が頑張っておられました。 長い長い復興への道程になりますが、一歩そしてまた一歩とお元気に進んでいっていただきたいものです。そして復旧復興した東北の被災地をいつの日にか再訪することを夢見ながら、自分たちは日々の仕事に邁進していきたいものです。

帰路にお行き会いした陸上自衛隊善通寺基地(香川県)の皆さん。3/15から実に2ヶ月以上、石巻市であらゆる活動を実施。ご苦労様でした。 岩手県の要請で京都からタンクローリー車とともにやって来て、やはり2ヶ月以上の灯油配達員の男性。お昼にカレーを召し上がっていただきました。

可愛がってくれた女の子も、キテイちゃんの行方を心配していることでしょう。(5/18 am6:00)  

外側はかろうじて残った建物も、家主さんの了解を得たものから解体へ。

正面高台の大槌中央公民館(無事)へ避難したものの、一時は市街地の大火事と飛び火した山火事で延焼を心配して騒然としたそう。

今後の津波対策とがれきの片付け後の跡地がどうなるのか、 そして時間がかかっても大槌町が再建されるのかどうか、みなさん心底心配されていました。

NO 902  北アルプスも終雪近し。

2011  5/24(火) 

  昨日の夕方近くから今朝まで降り続けた冷たい雨は、岳の上では雪降りになったようです。午前10時ごろには雨雲も去りちらちら見え隠れはじめた北アルプスも、お昼にはすっかり雲も取れて、新雪がうっすらとかぶった姿を見せてくれました。薄ら寒かった今朝の大町も午後には20度近くまで温度も上昇してさわやかな一日となり、50ミリ近いまとまった雨に洗われた周囲の山々の新緑はさらに輝きを増した感じです。夕方近くになっても今朝までの新雪が消えずに、しっかりと残っているのをみると、鹿島槍ヶ岳や五竜岳の頂上では30センチ以上の降雪だったかもしれませんね。   

  この時季の降雪量としてはかなり多めの部類に属しそうですが、そうはいっても今冬山シーズンもまもなく終わりを迎えるころです。6月に入ってからの降雪も決して珍しくはないし、7/1にみぞれがまったことも過去にはありましたが、それでも北アルプスといえども今冬シーズン最後の雪、“終雪”を迎えるのも時間の問題でしょう。もしかしたら今朝の雪がそうなるかもしれませんね。次々週の日曜日、6/5には恒例の針ノ木岳慎太郎祭も開催されます。

新雪は1700mぐらいまで積もったようでした。爺ヶ岳南峰もしっかりと冬姿。(5/24:扇沢にて)

新雪でお色直しの鳴沢岳・赤沢岳と扇沢の新緑(5/24)

扇沢駅にも修学旅行生の歓声が響く。(5/24)

五竜岳も再び真っ白に装う。(5/24)

NO 901  初めての炊き出しボランティア。

2011  5/22(日) 

  窓口になっていただいたボランティアセンターも携帯電話のみで、なかなか連絡がとれなかったり、職員の方々も何ヶ所もある避難所の設備関係の実態をいまひとつ把握されていなかったりで、それこそ全ての対応ができる態勢で来てくださいということだったので、ローリータンクに飲料水500リットルをはじめ、発電機、ガス炊飯器、各種大鍋、コンロ、ガス、冷凍ストッカー、使い捨ての紙皿等一式、調理台、配膳台、コンロ台、燃料、調理道具一式をはじめ、ブルーシートや工具一式、さらには私の地元公民館から拝借した運動会用テント2基等々のグッズの用意。3トントラックの手配。そして肝心要のカレーライスやスパゲティー、ピザ等の下ごしらえの作業、無洗米へのお米の加工等を大町ですすめてトラックと乗用車で岩手県へと向かいました。

  さいわい内陸部にある2ヶ所の避難所はライフラインはすべて復旧しており、併設されている調理室や器具、ガス等も使わせていただくことができて、用意してきた大きな道具等はほとんど用いることもなく、ある意味楽をさせてもらいました。そして本番の調理作業もどの回も順調に行き、みなさんにも喜んでいただけるようなカレーライスやスパゲティーをお出しすることができました。まだパン食やおにぎりのときも多いようですが、もう避難所のみなさんで当番制で食事の献立や調理もされているとのことでしたので、多少なりとも体をお休めいただけてよかったかなと思っています。いろいろなものが食べられて食事が結構楽しみなんておっしゃる方もおられる一方で、やっぱり好き嫌いもあるわけでなかなかたいへんなようです。とにかくみなさんの『おいしかった』『ありがとう』の言葉だけで、うちの料理長もスタッフも涙ぐんでしまうくらいです。とにかくいい経験をさせていただきこちらの方が感謝感謝でした。

  唯一屋外になったボランティアセンターでの炊き出しは、打ち合わせ不足もあり、すぐ横にオープンしていたプレハブの仮設歯科診療所の患者さん(皆さん順番待ちは外でイスに座って待っている)には材料不足もあり、焼きたてピザの匂いばかりかがせてお土産に全員に渡すことができなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。それでも小さなお子様連れの親御さんだけにはお持ち帰りいただき、喜んでいただきました。またお持ち帰りいただける方には余った無洗米を数キロずつお持ち帰りいただくことができて幸いでした。とにかく今回はいろいろと情報が不足気味の中でありましたが、事故やトラブル等がなく完了することができたのがなによりだったと思っています。もっともっと近い場所であったなら、先遣隊を出して事前に現地を確認するのがいちばんかと思われますが、なにしろ大槌町は約800キロメートルもの遠方。なかなかそれも叶いませんでした。

   それでも今回の炊き出し活動も、かならずや今後にも大いに役立つ経験になったと思っています。そして私たちだけでなく、がれき片付け、行方不明者の捜索、マッサージや理髪等々すべてのボランティアのみなさんに感謝していると何人もの方がおっしゃてくださいました。まだまだこれからも長きに渡っていろんな場面でボランティアの必要性は高まるものと思われます。阪神大震災がボランティア元年であるなら、今回の東日本大震災はボランティア活動円熟期へのエポックになるかもしれません。

夕食が終わりテント場に戻る際にわざわざ皆さんが見送りに出て下さいました。(かみよ稲穂館にて) お天気がもってくれてよかったです。ピザとスパゲティーを炊き出し。(大槌ボランティアセンターにて)
この穏やかな大槌湾が、あの大津波を引き起こすなんて・・・ 私どもの炊き出しの他に、自衛隊が仮設風呂へ送迎する日です。 完成間近の仮設住宅。お盆迄には全員が入居できるそうです。

NO 900  東日本大震災被災地、岩手県にて炊き出し。

2011  5/22(日) 

  5/17の未明に大町を出発、21日の夕方に大町帰着の4泊5日の日程で、岩手県大槌町へ冷池山荘と種池山荘の両支配人と今夏の4名のスタッフ、そして私の総勢7人で、避難所等への食事の提供、いわゆる炊き出しへ出かけて参りました。3月11日の震災発生、私どものパウダーパフのある爺ガ岳スキー場も3/21で大震災による早期閉鎖というなかで、何とか私どもも力になることができないか模索していましたが、現地とのコンタクトがうまく取れない。その内には山小屋の小屋開け準備、ゴールデンウィークの営業等もあったりで、なかなか日程等が定まりませんでしたが、縁あって大槌町にて炊き出しをさせていただくことができました。

  そして5/18〜20日の3日間の昼食、夕食の総計350食余りを3箇所でご提供することができました。皆さんにパウダーパフ仕込みのカレーライス、スパゲティ、ピザ等を召し上がっていただき、『こんなにおいしいカレー初めてだよ』 とか、『ここでピザを焼いてもらえるなんて・・・ 』 とか、『遠く長野県からほんとうにありがとう』 と身に余る温かい言葉をかけていただき、逆にこちらが勇気づけられたくらいでした。いまは場所を提供してくださった大槌町のみなさんに感謝申し上げるとともに、私の思いに賛同してくれたスタッフや準備に力を貸してくださった皆さんに厚く御礼を申し上げる次第であります。

   未曾有の大震災から2ヶ月以上が経った今でも現地は、テレビで見た3/11の大津波の去った後の映像がまさにあの日のまま広がっています。いやそれどころか現地の被害の甚大さ、広範囲におよぶ壊滅の街の残がいはテレビで見たもの以上のものでありました。 大槌町市街地では道路のがれきの除去がほぼ終わり、船舶の撤去とかなりの数の自動車等は撤去は進んでいるようでしたが、それ以外の住宅等のがれきの撤去運搬はようやく緒についたところという感じでした。また避難所にいらっしゃる方も、友人や親戚の家に非難している方も、2ヶ月を経て外見上は皆さん気丈にふるまっておられますが、お話をすると当然のことですが皆さん相当に疲れやストレスがたまっておられるようでした。そして今は一日も早い仮設住宅の完成を皆さん待ち望んでおられるようでした。今日あたりも新たに完成した仮設住宅の抽選会があるということで、当選の朗報が届くことをを心待ちにしておられました。とにかく復旧復興までには気の遠くなるような歳月がかかりそうです。義援金はもちろんのこと、いろんな形で全国民が支えていきたいものです。   

町の中心大槌駅も大津波で全壊。でも必ずや途絶えたレールの先は未来へつながっているはずです。 絶対にそうでなくちゃ!(5/18 am6:00)  

NO 899  まだまだ百花繚乱

2011  5/15(日) 

    早起きが2倍も3倍も楽しみになる光景ですね。畦草を刈るだけでもたいへんなのに、これだけのシバザクラを植えられて管理されているってすごいですね。頭が下がります。きっと秋に収穫されるお米もオーナーの心意気がこもった美味しいお米でしょうね。

   そういえば来週あたりはうちも一回目の田んぼの畦の草刈をしなくっちゃ! いつも元気なのは田んぼの畦草と庭の雑草だけですね。

NO 898  大雨で雪解けも加速。

2011  5/15(日) 

  5/10〜12日のまとまった雨は、岳の上でも大雨だったようで、一気にかなりの量の雪が消えたようです。大町市内を流れる鹿島川や高瀬川も相当に増水していましたが、それよりもなによりも爺ヶ岳の“種まき爺ヶ岳さん”の雪形が一気に完成形に近い格好になって13日には現れたぐらいです。4月下旬の大雪続きで、なかなか姿をみせなかった“種まき爺ヶ岳さん”も連休終わりごろからようやく足や頭や背中が見え出していたのですが、本当にこの数日間の雨で3倍速以上のスピードでほぼ完成形になってしまったのです。かえって平年より早いぐらいの雪形の進行状況になりました。

  この調子で暑い日差しと適度にまとまった雨がときどきあってくれれば、夏山登山道の雪消えも進んでくれてありがたいことでもあるのですが・・・・  なお『山と渓谷』誌の5月号でも紹介された爺ヶ岳南尾根ですが、雪解けが加速していく今頃から6月にかけては、尾根の中間帯の樹林帯の植生がアイゼンやピッケル、登山靴等で傷つきますので、あまり登っていただきたくないのが正直なところです。柏原新道が開通する6月中旬ごろまでぜひお待ちいただきたいものです。他の山域の雪がたっぷりある尾根や、登山道が現れ始めているようないろんな山を楽しんでいただくのが一考かと思います。

爺ヶ岳の南峰と中峰の鞍部に現れる“種まき爺さん”の雪形。(5/15)

雪解け進むも昨日はまたまた雪模様になり、岩肌がうっすらと白くなった鹿島槍。(5/15)

NO 897  田植えも終わってひと安心。

2011  5/13(金) 

   3日続いた大雨もようやく上がり、今日は絶好の田植え日和? と思いきや、風が強くって強くって・・・・ でも無事に終了。黒々していた我が家の田んぼの水面もうっすらと青く染まりました。来年山小屋で召し上がっていただくお米は9月下旬に収穫されます。安定したお天気に恵まれますように。

NO 896  中綱湖のサクラも最終盤へ。

2011  5/ 9(月) 

  今年は、4月そしてゴールデンウィークといつまでも温度が低めの日が続いた大町界隈でした。おかげで市街地のソメイヨシノは5/6頃までしっかりと楽しむことができました。高瀬入りのコブシの花も例年になく、やはり花の命が長くまだまだ山肌をぼんやりと白く染めているぐらいです。でもそうは言ってもやはり、桜花爛漫の季節は終わりに近づいているようで、最近富みに人気のある中綱湖や青木湖周辺のヤマザクラも最終盤を迎えようとしています。

   田んぼ仕事をされていた中綱湖周辺の方にうかがったところ、昭和50年ごろに植樹したヤマザクラが30年以上を経て成長して、大きさにも貫禄がついて、さらには水面に映すその姿にも風情がただようようになってきたとのお話しでした。さらに野鳥がついばんだサクラの花が周辺の山々に運ばれて、周囲の山々にも以前にも増してヤマザクラが増えて、いっそう人気にも拍車がかかってきたというお話しでした。先人たちの先見の明に感謝するとともに、私たちも末永く守っていきたいものです。大町市は“桜の里”をめざして、子供の生誕にあわせて蒔いたオオヤマザクラなどの苗を、その子供たちが小学校へ入学するのにあわせて、子供たちみずから植樹するという“お誕生サクラ”(別名:おたんじょ桜)という事業を10年以上継続してやっていますが、きっと大輪の花開く日がくることでしょう。来年はサクラと残雪の北アルプスを楽しみにぜひとも安曇野探訪へお出かけになってください。

中綱湖(5/9)

青木湖(5/9)

観光道路のサクラと北アルプス。山田町周辺の皆さんが守っていてくれます。(5/6)

NO 895  大町がいちばん輝く季節。

2011  5/ 9(月) 

  ゴールデンウィークの営業も終了して、スタッフも無事下山しましたが、3月と4月の低温傾向、そして4月下旬の大雪で、岳の残雪はやや多めの傾向になっています。このあとは6月上旬に再入山して、夏山営業へ向けての準備に徐々にとりかかります。そして柏原新道の開通にあわせて種池山荘と冷池山荘の営業を再開する予定でおります。柏原新道のある爺ヶ岳南西斜面にしましても残雪多そうですので、このあとのお天気や梅雨入り、温度の推移等による雪融けのスピード次第といったところです。さて今年のG.Wは大震災後でもあり、登山者の動向もたいへん不透明で心配しておりましたが、登山者がほとんど来ないのでは? といった最悪の事態だけは避けられた感じでほっとしています。このあとも福島原発や浜岡原発やら、不透明な事態は続きますが、元気出して夏山へ向かいたいものです。

  ところで我が家の田んぼも代かきも終わり、あとは今週末の田植えを待つばかりですが、大町の中北部に位置するうちの田んぼ周辺でも、すでに田植えは8割方終了しております。植え付けられた早苗が少し大きくなって水面を隠すようになるまでは、水田は北アルプスの山々を映す水鏡になります。朝な夕なに散歩をしていても、ジョギングをしていてもいちばん爽やかな清々しい季節ですね。爺ヶ岳の“種まき爺さん”もここ数日のあたたかさで一気に頭と背中と足が現れてきました。雪形探しに、水田に映る雪の後立山連峰を見にぜひともお出かけになってくださいね。

良い季節ですね。風のない朝は水面も波が立たず北アルプスがきれいです。(5/9)  

昨日は強風が吹き荒れて、田植え機に乗っていてもたいへんだったそうです。(5/9)

小屋開け作業に、除雪作業に皆で頑張りました。すぐに今度は夏山がやってきます。

庇の分厚い氷を取り除いてやると、屋根も雪や氷のいたずらから、ようやくひと安心。ヨイショ!

NO 894  種池山荘〜新越山荘偵察。

2011  5/ 6(金) 

  ゴールデンウィークの営業終了を間近にして、小屋の若い衆が新越山荘まで雪の様子と小屋の様子を見に行ってきてくれました。4月下旬の連日の降雪のせいもあって積雪はかなり多いほうの部類です。本心は早く除雪をして屋根やひさしを出して、雪や氷のいたずらや重みから開放してあげたいのですが・・・ ちょっとタイムアップのようです。6月に再入山したら、最初に除雪作業に赴きたいものです。大型連休も最終盤へきて好天が続きます。

新越山荘はまだ深い雪の中。でもあっというまに6月下旬の小屋開けもやって来ることでしょう。(5/6)  

岩小屋沢岳頂から見る剱岳立山連峰も今日はザ・春山という感じ。遠く日本海も見えるお天気。(5/6)

NO 893  ようやくの “春山” 気分。

2011  5/ 5(木) 

  前半戦は大荒れだった大型連休のお天気も最終盤へきてようやく安定してきて、昨日そして今日と日中はぽかぽか陽気になりました。そして温度上昇とともに4月下旬に降った新雪も溶けて、斜面の岩肌の黒い部分が増えるのが実感できる暖かさです。ただ前半戦の悪天候や大震災の影響等で鹿島槍ヶ岳周辺の入山者も少なめで終わりそうな感じの今年のゴールデンウィークです。冷池山荘のG.W営業は5/7(土)のご宿泊までです。

  大震災からもまもなく2ヶ月、そして夏山トップシーズン入りまでも2ヶ月余り。とにかく元気出して夏へ向かいましょう!  夏には東北の山々、そして北アルプスとどんどん登ってくださいね。

写真は5/5朝の冷池山荘と剱岳立山(上) および冷池山荘テントサイト(下)。