▲▲ 2007 / 6月 ▲▲

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NO325  6月最後の週末はまとまった雨になりました。

  2007/ 6/ 30( 土)

   28日の夜から30日にかけては、梅雨空にどっぷりとつかり冷池山荘では総雨量が200ミリに達する大雨になりましたが、幸い今のところ被害の報告等も出ておりません。日本各地少雨のところが多いようですが、北アルプスは梅雨入り後の雨量も結構多くなってきています。明日からはいよいよ7月入り、梅雨も中盤そして後半戦へと入って行きますが、この後はぜひとも穏やかな梅雨空が続いてほしいものです。ただ今回の大雨で、雪融けも一気に加速して、柏原新道も2ヶ所に雪渓横断が残るのみになりました。周辺では種池山荘周辺や冷池テント場の先に残雪が残っていますので気をつけて通行してください。新越山荘から針ノ木岳方面は登山道上の随所に残雪がありますので軽アイゼン等が今しばらくは必要です。

  とにもかくにも明日から7月、名実ともに夏山シーズン入りですね。いつもより一週間も早い感覚の、海の日連休まではいよいよ2週間です。一週間も早い感覚の、海の日連休ですので、予約状況も今のところは余り多くはありませんが、皆さんお天気次第と云ったところでしょうか。今現在、夏山前半のご予約は7月の第2、第3、第4土曜日の週末と8月の第1土曜日の週末に分散している感じです。いずれにしましてもお天気次第、梅雨前線のごきげん次第で入り込みも大きく変わりそうです。 すでに爺ヶ岳の主稜線でもキバナシャクナゲが満開を迎えようとしています。また各所で早咲きのチングルマやハクサンイチゲといった人気のお花もちらほらと咲き出しております。今年も可憐な高山植物との出会いが楽しみです。


新越山荘の北側は雪庇の上を注意して歩く。

新越山荘の前庭の雪はいつもより多め。

いよいよ夏本番へ。鹿島槍ヶ岳。

種池山荘周辺はほぼ平年並みの残雪量に。

爺ヶ岳のキバナシャクナゲ早や満開へ。

冷池山荘の庭からの爺ヶ岳。夏への衣替え。

NO324  梅雨の序盤は、それなりに梅雨らしい感じです。

  2007/ 6/ 27(水)

   お天気は2日から3日間隔ぐらいで変わっている感じです。雨もそれなりに降っており、それなりの梅雨という感じでしょうか。晴天の先週末に入った新越山荘の小屋開け作業も24日から25日にかけては雨降りになりましたが、順調に進んでおりあさっての29日には今季のスタートをきれそうです。6月14日に営業再開した冷池山荘と種池山荘は週末にはお客様もぽつりぽつりお見えになられ、スタッフも張り切っております。7月本番へ向けて日々気合も高まってきております。来週は早いものでもう7月入りですね。


新越山荘は5月末の除雪のおかげでスムーズに小屋へも入れました。

迫った新越山荘開始へ向けて新人スタッフも雨の中、頑張ってくれています。

朝はまあまあの天気。今朝27日の種池山荘前。チングルマ畑の下の登山道姿現わす

ここ二週間余りの間に一気に雪融けも進みました。種池山荘前庭もほぼ雪が消えました。

NO323  新越山荘は6/29(金)に営業スタートいたします。

 2007/ 6/ 25(月)

   梅雨の 中晴れに恵まれた6/23(土)に新越山荘へスタッフが入りました。無事に小屋開けもできて、営業開始に向けて作業をすすめています。今週末の6月29日には、今季の営業もスタートできそうです。23日はもう今季は終了と思っていた氷がまたまた張る爽やかな引き締まる空気の中を種池山荘より移動しての小屋開けになりました。沿線はまだところどころに残雪が残りますので注意が必要です。また針ノ木岳から針ノ木小屋の間もまだ残雪多いですので7月上旬まではピッケル、軽アイゼン等があったほうが安心です。

   今年の梅雨は今のところは周期が早く、雨と晴れが二日ぐらいで訪れているようです。北アルプスは残雪の多いところもあるようですが、雨の力も借りて柏原新道は順調に雪融けが進んでいます。稜線ではすでに、雪融けの早かったところからチングルマの咲き出しているところもあります。もう夏山シーズンはすぐそこまでやってきています。写真は6/23の冷池山荘周辺です。


NO322  やっぱり富士山の残雪多いようですね。

 2007/ 6/ 22(金)

   当情報のNO 315 『例年、富士山ってこんなに残雪がありましたっけ? 』 でも書いたり、6/19の写真でも紹介しましたが、やっぱり今シーズンの富士山は残雪がかなり多いようですね。報道によれば八合目より上は、どのルートもまだ雪が多く7/1の“お山開き”での一般登山者の登頂は現時点では難しいという内容でした。来週は小屋の皆さんが柏原新道と同じようにスコップでカットするようです。今春の北アルプスは4月、5月にやたらと降雪の日が多かったんですが富士山も同様のようだったようです。さいわい鹿島槍ヶ岳周辺はここへきて順調に融雪も進んでいますが、北アルプスの中でも例年以上に残雪が多いところもあるようですので、今しばらくは残雪への注意は怠りなきようお願いいたします。

   6/21には北陸地方も梅雨入りし、北アルプスも完全に梅雨入りです。土砂降りの22日でしたが、週末は早々に前線も下がり、梅雨の中晴れも期待できそうです。私どもも天気の様子を見ながら、新越山荘への小屋開け作業へ向かいたいと思います。順調に作業が進めば再開予定の7/1を待たずして来週末にはオープンにこぎつけられそうです。


NO321  沖縄はまもなく梅雨明けだと言うのに。

 2007/ 6/ 19(火)

   北アルプスの東半分の長野県は梅雨に入ったのに (といっても北アルプスの西半分の富山県をはじめ北陸地方と新潟県はまだですが・・・ ・ ちょっと長野県の梅雨入り宣言が早過ぎたというほうが正解でしょうか ) いきなり中晴れ状態が続き、好天に恵まれた先週末以降でしたが、それも今日の午前中まででしようか。午後には山の上は夕立もパラパラする空模様になり、再びの梅雨空へ逆戻りです。この後は週間予報でも雨マークが多くなるようで、 いよいよ梅雨も本格化しそうですね。雪融けには好都合ですが、これからしばらくは空模様とにらめっこしながらの各種夏山準備や新越山荘の小屋開けになりそうです。柏原新道の雪融けも順調に進み始めました。やはり一度手を入れ、登山者の往来も始まると雪消えもどんどんと進みます。

   柏原新道沿いではイワカガミやツマトリソウ、ミツバオウレン、イワナシ、ショウジョウバカマ、マイズルソウ等々の林床の花が雪消えと同時に咲き出しています。稜線でもヒメイチゲやキジムシロ、ウラシマツツジなどが咲き出しています。そんななか沖縄県ではいよいよ夏空も広がり出してまもなく梅雨明けだというのに、山の上は6/16,17と冷え込み、朝は 連日氷が張りました。朝夕はまだまだ残雪も堅く引き締まりますので注意が必要です。とはいえ今年も夏はすぐそこまでやってきているようです。写真は先週末から週明けの 、中晴れつづいた鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳です。


夕陽に染まる爺ヶ岳。

ザ.中晴れ。最高の気分。

信越県境の山々。

冷え込んだ朝。今春最後の結氷か。

雪庇の上を往く。

布引平から爺ヶ岳。

富士山はまだ残雪多いようですね。

剱立山も夏山へ前進。

爺ヶ岳のハイマツの緑もあざやか。

春と夏のはざま。緑色が優勢に向かう。

種池平と剱立山。爺ヶ岳より。

新緑も上昇。柏原新道から針ノ木岳。

NO320   “山の神”の総本社である大山祇神社を参詣してまいりました。

 2007/ 6/ 18(月)

   先週 後半は、ここ数年恒例になった北九州市小倉での北アルプスの夏山開きの催しへ参加してきました。北アルプスの他の3軒の山小屋オーナーとともに参加させて頂き、九州の皆さんの北アルプス登山への熱い想いをひしひしと感じてまいりました。今回は博多においても別途開催していただき関係者の皆さんの情熱には頭がさがる思いです。またおおぜいの参加者の皆様には時間も限られて、説明不足の点が多多あったことをおわび申し上げるとともに、ご来場頂きましたこと に厚く御礼を申し上げます。ぜひとも今夏は北アルプスへ足をお運びくださいませ。(25年以上前の学生時代に冷池山荘でアルバイトしていただいたS さんも大分からかけつけてくれました。ほんとうにありがとうございました。)

   九州も遅れていた梅雨にもちょうど入り、雨模様になり、私にとっては一昨年、昨年と恒例になった九州の山歩きは今回はかないませんでした。計画変更といってはなんですが、大宰府天満宮へお参りする時間がとれたことは、有りがたいことでした。また今回は以前から思い続けていた全国の“山の神”の総本社である、瀬戸内海にうかぶ愛媛県の大三島に鎮座する大山祇(おおやまずみ)神社へ帰りに立ち寄ることができ、参詣できたことは念願かない幸せでした。“山の神”である大山積大神(おおやまずみのおおかみ) さまが瀬戸内海の真ん中に鎮座されるのもちょっと不思議に思っていましたが、大きな楠の木や瀬戸内の照葉樹の原生林のうっそうとした社叢、立派な境内を見ていると、まったく不思議な感じもなくなりました。とにかく念願かない山中安全、山内安全等々、登山シーズンの安泰を祈願していただきほんとうによかったです。山好きの皆さんも“しまなみ海道”へ行かれた時にはぜひともご参詣くださいませ。


入梅の大宰府天満宮。訪れる人は引きもきらない。

北アルプス登頂のビデオに皆さん熱心に見入る。

山の神と海の神を兼ねる大山積大神様が祀られる神社拝殿。

大山祇神社の由緒紹介。

楠の木の大木が繁る境内は木陰がさわやか。

大三島と生口島を結ぶ“しまなみ海道”の多々羅大橋。

NO319  柏原新道は明日から通行可能です。種池山荘・冷池山荘も再開です。

 2007/ 6/ 13(水)

   先週末からの柏原新道開通へ向けた、スタッフの雪切り作業もひとくぎりついて明日から通行可能になります。また先週の5日間連続の雨模様も手伝って雪融けのスピードも上がったようです。スタッフも皆で連日頑張ってくれて待望の開通になりましたが、残念なのは明日からの空模様。どうやら遅れていた梅雨入りが明日には北アルプスにもやってきそうな気配です。ちょっと残念ですがこればかりは仕方ないですね。でもさらに雪融けも加速してくれることでしょう。そして残念なヘリ事故が続いたり、いろいろあった今春でしたが、柏原新道の開通で気分も新たに夏へ向けて再スタートです。東邦へりは今週再開され、アカギヘリも安全確認の詰めが終了次第まもなく再開の予定です。

  柏原新道については今までにも何度も書いてきていますが、雪融けが進めば直角にカットしてある部分もすぐにダレてしまって斜めになってしまいます。6月中は十分にご注意ください。


NO318  ようやく天候回復。身も心も晴れわたります。

 2007/ 6/ 12(火)

   まるまる5日間も続いた雷を伴った悪天候も、ようやく寒気団が東海上へと遠ざかり、昨日からは久々の晴天模様です。先週末から開始した柏原新道上部の雪切り作業も、昨日からは晴天に恵まれ心地よい汗とともに順調に進めております。今春連続して起こったヘリ事故はもちろんのこと、いろんな事故や遭難、災難等が山岳地でも発生しております。私どもも今まで以上に注意して、今回も雪切り作業に当たっています。このあと今週中には柏原新道も通行可能になりますが、前にもここで書きましたが、通行可能と申しましても夏山の登山道とはまったく違います。アイゼン、ピッケル等は持っていったほうがいいのかと聞く方がおられますが、使う使わない、必要だった必要でなかったという問題でなく、残雪期の北アルプスなら持っていくのが常識としか申し上げられません。たとえ日帰りの山登りであっても、懐中電灯が必携であるのと同じことです。


種池山荘の下部“富士見坂”での雪切り作業(6/11)

安全作業第一で。1.5km近い雪道が続きます。

剱立山連峰。爽やかな一日の始まり。(6/12)

まもなくの柏原新道開通を待つ種池山荘。(6/12)

雨に洗われて凛々しい鹿島槍ヶ岳。(6/12)

NO317  5日間も続いた不安定な天候もようやく一段落へ。

 2007/ 6/ 10(日)

   全国的な不安定な天候は北アルプスも同じで、6/6から6/10まで断続的に雨が降り続きましたが、6/10の夕方にはようやく雨も止み、この雨で雪融けもいくらか進んだ鹿島槍ヶ岳も姿を見せてくれました。この後は柏原新道上の残雪のカット作業も様子を見ながら進め、なんとか今週中の通行可能をめざしたいと思います。先週は雪融けのスピードがかなり早めの赤岩尾根を登って新たに夏山スタッフも入山して、柏原新道開通後の小屋再開にも備えております。また先週初めには奥穂高岳にてヘリ事故があり、再びの大きな衝撃をうけました。私自身4月の水晶でのヘリ事故からようやく立ち直ってきたところでしたので、いろんな意味で激震でした。今はとにかく早期の再開を願うばかりです。ヘリ輸送に対する山小屋ができる安全対策はもちろんのこと、いろんな分野での安全確立を一層めざしていきたいものです。山小屋を取りまく環境はいつもきびしいです。


まだまだ冷池山荘の周りには残雪が多いです。(6/10)

梅雨本番はこれからの鹿島槍ヶ岳。(6/10)

爺ヶ岳稜線の登山道上の雪はほぼ消えました。(6/10)

冷池山荘手前の樹林帯にもショウジョウバカマ咲き出す。

赤岩尾根の上部。白樺平付近から最上部を見る。

清楚なタムシバを見ると心落ち着き元気も湧いてきます。

NO316  柏原新道は来週中の開通をめざします。

 2007/ 6/  5(火)

   前回の最新情報にも書きましたように、 まとまった雨が少ない今春。雪融けのスピードも思ったほど加速しません。柏原新道は今日現在も中間帯の石畳付近から上部はまだ9割方残雪に埋まっており、通行できる状況にはありません。このあと週末にかけては雨の降る確率も高いようですので融雪のスピードアップに期待したいものです。それでも時期ですので“尾根っぱり” の部分から黒い点が黒い面へと少しずつ変わってきています。来週中には危険箇所のカット作業に種池山荘スタッフが取りかかり、6月16日(土)の週末までには開通へもっていきたいと考えております。スタッフにとっても危険な作業であることをご理解ください。それまでは爺ヶ岳登山はご遠慮ください。


     6月5日柏原新道沿線。(赤線)