▲▲ 2006 /10月 ▲▲

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NO246  今シーズンもご愛顧いただきありがとうございました。

 2006/10/30(月)

   小屋仕舞いのご報告がたいへん遅くなってしまい失礼いたしました。おかげさまで今シーズンのすべての営業とすべての小屋閉め作業を終了して先週下山して参りました。大荒れだった体育の日連休以降は総じて好天に恵まれて小屋閉め作業も順調に進み、スタッフ一同全員元気に無事下山、下山後には佐渡島への慰安旅行も終え今シーズンのすべて の日程をつつがなく完了することができました。

   今季は8月をのぞいてお天気には恵まれなかった印象が強く残るシーズンで、私どももお越しくださったお客様のかなりの皆さんも今ひとつ不完全燃焼に終わった感のある年だったのではないでしょうか。そんな中登って来て下さったお客様には厚く御礼申し上げますとともに 深謝申し上げる次第であります。悪天続きで今季の鹿島槍ヶ岳登山を中止にされた方も多かったことと思いますが、いつも申し上げますように山はどこへも逃げてはまいりません。来年再来年・・・・・ 10年後20年後も鹿島槍ヶ岳はここに聳え立っておりますので安心してお出かけ下さい。不順な天候やたび重なる遭難等いい話題が少なかった今季でしたが、私どもの3軒の山小屋の周辺では遭難がまったくなかったことだけは朗報でした。来シーズン以降も“ゆっくり登山”と体調管理、体力増強にはお気遣いいただき安全登山をお願い したいと思います。

   とにもかくにも今シーズンも皆様には鹿島槍ヶ岳へ、そして冷池山荘、種池山荘、新越山荘へと

ご来山いただき本当にありがとうございました。また山荘スタッフをはじめ千葉大診療所のみなさん、遭対協のみなさん、アカギヘリをはじめ取引先業者の皆さん、そして関係省庁関係機関のすべての皆様には厚く御礼を申し上げる次第であります。またお客様には至らぬ点も多多あったかと思いますが 、来季へ向けて改善点や課題等を冬のあいだにしっかりと研究していきたいものです。また当H.Pも冬のあいだも夏には書けなかったことを出来るだけ書いていきたいと思いますので是非とも足をお運び下さい。      


最後の最後まで見守ってくれた鹿島槍ヶ岳。

先日の雪も消え冬の本格到来を待つ種池平。

半年間のお役目ご苦労さま。小屋の看板も冬眠へ。

来年4月までの別れ。小屋への信頼と心配が交錯。

大屋根まで埋まる豪雪に今冬も必ずや打ち勝つ。

金色のカラマツと落葉のダケカンバが見送ってくれる

全員無事に下山。登山口では2度目の紅葉に感激。

佐渡といったらこれですね。たらい舟に大喜び。

佐渡北端の小半島。名所『大野亀』に皆で登頂。

山でなくとも海にも似合う『登魂』。大野亀頂上にて

NO245  次もいつ雪になっても不思議でありません。シーズン最後事故のないように。

 2006/10/18(水)

    お客様をお迎えするのも今日を入れて4日間だけになりました。お天気そのものは体育の日連休後は10月11日に少し崩れただけで連日高い空が広がる好天続きですが、相次いだ遭難の影響や積雪への心配でお客様は連日数人様といったところです。当最新情報の10月11日版 NO243 でも書いた滑落事故の心配でしたが、その後北アルプスでは13,14,15日と滑落死亡事故が相次いでいます。後立山連峰北部で行方不明の方もでています。みなさんにお越しいただくのはたいへんうれしいのですが、やはり無理のない装備や時間に余裕をもった行動をお願いしたいものです。時期的にも1年でいちばん日の短い頃をむかえて行動時間は夏に比べ格段に短くなり、温度も上がらず登山道の凍結も心配される状況で、夏より危険度も増すのは当然のことです。昨日来報道された神奈川県の大山や群馬県の三国峠といった低山での遭難もけっして例外ではないでしょう。

    鹿島槍ヶ岳および爺ヶ岳周辺の積雪は NO243 でお知らせした状況とそれほど大差はありません。日当たりのいい南側斜面はかなり消えましたが、北側斜面や登山道の吹き溜まり部分は踏み固められていることもあり場所によってはかなり残ったままです。柏原新道を登って爺ヶ岳の南峰までは登山道上には雪は本日現在はほぼありません。ただしこれはあくまで本日現在の状況ですので今週末、はたまた来週のことや文化の日のことはわかりません。憶測や希望的観測で推測はできません。冷池山荘から鹿島槍ヶ岳にかけては登山道上に圧雪が残っていますのでご注意ください。ご計画のある方は NO240 以降の情報も再読していただきお気をつけてお越しいただきたいと思います。

    この連日の晴天が敬老の日3連休以降体育の日3連休までの紅葉シーズンにあってくれたなら最高の秋山になってくれたんですが・・・・・ 女心と秋の空、こればかりはどうしようもありませんね。天気の安定とはうらはらに紅葉前線は一気に急降下してすでに扇沢の登山口辺りがピークになっています。これからは紅葉前線の南下を追いかけるように寒気の南下もはじまる季節ですね。


10/13の鹿島槍ヶ岳方面。

10月18日の鹿島槍ヶ岳。南側は結構融けました。

冷池テント場北からの爺ヶ岳(10/13)

爺ヶ岳もかなり雪はとけました。(10/18)

NO244  2006 シーズンもいよいよ最終章へ。

 2006/10/17(火)

    4月19日の冷池山荘と種池山荘への入山から6ヶ月、あっという間の半年間でした。残すところもいよいよ今週だけになり毎年のことながら月日の過ぎる早さには驚くばかりです。大量の残雪の世界から新緑へ、なかなか明けない長い梅雨そして待ちに待ったさんさんと輝く夏色の世界。燃えるような紅葉はまだまだまぶたの裏に残るつい先日のこと、そして再びの銀世界へ。このあとは北アルプスの四季でいちばん長い長いきびしくも美しい冬の到来です。長くいろいろとあった今シーズンを思いながら、そして今年も北アルプスの恵みに抱かれてきた時間に感謝しつつ、来季への思いを馳せながらの最後の小屋仕舞いの一週間です。


厳しい冬を乗り越える為の最後の作業。気をつけて慎重に。

新雪もかなり融けて、黒々とした鹿島槍に朝日があたる。10/17

初雪後は好天が続き爺ヶ岳稜線はかなり雪が融ける。10/17

少しは融けたものの真っ白い立山東面。10/17

剱岳はもう来年夏まで一般登山者は無理でしょう。10/17

先週10月13日の鹿島槍ヶ岳とまだまだ紅葉のチングルマ。

NO243  鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳主稜線の様子。

 2006/10/11(水)

     先日の雪は9日と10日の二日続きの晴天で、南側斜面の日当たりのいい所はかなり消えました。柏原新道がある扇沢の谷は南側に開けていますのでほとんど消えて、11日の午前現在新道にもほとんど残っていません。同様に種池山荘から爺ヶ岳の南峰にかけての登山道上もほとんど消えています。一方爺ヶ岳の南峰から北峰にかけては縦走路が北側および北西側についていますのでまだ先日の雪は踏み固められたまま残っています。また冷池山荘から鹿島槍ヶ岳にかけては降雪量そのものも爺ヶ岳周辺より多かったのでまだかなり残っています。多いところは吹き溜まりで30センチを超えています。連日何人かの方が歩かれていますので当然トレースはついています。赤岩尾根は最上部の日当たりの悪い“馬の背”の鎖場あたりには雪がしっかりと残っています。雪の踏み固められたところが滑りやすいのは当然のことです。都会で数センチの雪が降ると滑ってすってんころりんでケガをして何百人の人が救急車で運ばれたといったニュースが毎年流れますが、山の上ではそのくらいで済めばまだ幸いといったところでしょうか。

    今日11日は昼前からみぞれ交じりの雨になり心配されましたが夕方には上がり新たな積雪にはいたっていません。今日の最低気温が1度、最高気温が4度です。ちなみにおだやかな無風晴天だった昨日は8度でかなり上がりました。気温は割りに高めの感じです。もっともっと下がってもまったく不思議でありません。以上現状を簡単に雑ぱくに申し上げました。明日からしばらく天候も安定するようですが、天候の急変はもちろんのこと朝晩の凍結に伴うスリップや滑落にはこれからは来年の夏が来るまで気をつけなければなりません。先日の多発した遭難はほとんどが疲労凍死によるものでしたが、一昨日以降はスリップや滑落、転倒による事故も数件起こっているようです。昨日は雪で滑落しての重傷事故も五竜岳で発生しています。五竜岳同様に頂上の北斜面に登山道がついている鹿島槍ヶ岳頂上(南峰)からキレットへの下りも相当に雪が付いていて危険と思われますので冷池山荘では エキスパート以外の方の五竜岳縦走は中止していただくようよう指導しております。地元の登山者なら雪が降ってきたり危なければまた来ればいいと気楽に引き返すことも可能でしょうが、遠くから来られているとどうしても無理してしまう嫌いがあります。最低限 軽アイゼンやストック、防寒着等 準冬山装備がほしいこの時期の登山です。 備えあれば憂いなし、とにかく安全第一でお願いいたします。


爺ヶ岳南峰までは登山道もでている。(10/10)

鹿島槍ヶ岳全景。(10/10)

南峰と北峰、中を結ぶ吊り尾根。

鹿島槍ヶ岳頂上(南峰)のアップ。

爺ヶ岳稜線も雪残る。

牛首尾根の向こうに白馬〜清水岳稜線。雪多し。

NO242  あざやかな柏原新道の紅葉。

 2006/10/10(火)

    旧体育の日は文化の日とともに“晴れの特異日”ですね。今日もそのとおり最高のお天気になりました。毎年紅葉の当たりはずれが余りない柏原新道の沿道は中間帯の石畳付近から“ガラバ”上部にかけて今がその絶頂期です。主稜線では色づきが今ひとつだったダケカンバの黄葉もここでは最高です。地形や風向きや日当たりが微妙に影響するんですね。派手さはないけど心満たされる包みこまれるような優しい紅葉です。すでに紅葉前線の先端は登山口の扇沢駅付近に達しています。柏原新道を登り始めてしばらくの“もみじ坂”には樹齢数百年の大きなもみじの大木が10本ほどありますが、その付近が最高の時を迎えるのは小屋閉めの頃になるでしょうか。種池山荘では新道中間帯の紅葉を 仕事の合間合間にうっとりと俯瞰しながらも、あと10日余りに迫った小屋閉めに向けて越冬準備や片付けに余念がありません。


NO241  北アルプス全山が初冠雪。

 2006/10/09(月)

    体育の日3連休は最終日にようやく誰もが望み期待した秋空が朝から終日広がりました。一昨日そして昨日の大荒れの暴風雪がうそのような穏やかな秋日和でした。おかげで悪天候続きで延期になっていたヘリコプターの荷上げ作業も無風快晴の下で順調に終了いたしました。これが本来の10月そして体育の日の頃のお天気? 昨日までの荒れ狂った天気はなにかの間違いだったのでしょうか・・・・・  いいえ両方ともこの時期にはよくある普通のお天気のパターンなのではないでしょうか。過去には9月の秋分の日連休に20センチぐらいの降雪に見舞われたことがありましたし、以前の10月15日が小屋閉めだった頃には小屋閉め前に80センチぐらいの降雪になったことが2回あったことを覚えています。

   今日も北アルプスでは新たに数ヶ所で今回の暴風雪で遭難された方が発見され収容されました。明日の新聞にも、またこのあとの山と渓谷誌や岳人誌にもきっと特集が組まれることでありましょう。私自身もそうですがすべての山好きの皆さんが教訓にしていかねばならない今回の3連休の急変した天候、相次いだ残念な遭難でした。

   天候悪化で途中で退却下山された方、登山口であきらめられた方、小屋までおこしになったものの何も見えなかった方、最初から断念された方等々ほとんどの皆さんが悔いの残る3連休になってしまいましたが、次回の素晴らしい山行に思いを馳せて本日の初雪そして初冠雪の鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳の写真をご覧ください。冷池山荘そして種池山荘ともに今季の営業は10月21日(土)のご宿泊までです。今日は日も当たり登山道の雪もかなり消えましたが、このあとも雨が降れば雪になる可能性は高いですし、たとえ雨でも冷え込めば登山道 は氷りつきます。登山道の状態は日日どころか時々刻々と変わるわけですので的確なご判断、行動をお願いいたします。


種池山荘黎明。

落葉したナナカマド。

鹿島槍ヶ岳初冠雪

種池と針の木岳。

赤岩尾根最上部。

アカギヘリ204−B

穏やかな夜明け。

さらなる勇壮さ。

NO240  初雪を迎えるうれしさよりも心配増す暴風雪、そして遭難。

 2006/10/08(日)

    昨日午後からの雪は本日午後もまだパラパラしており積雪量は小屋の周りで7〜8センチぐらいになりました。小屋より標高が高い爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳の稜線はさらに積雪は増しますし、登山道の吹き溜まりになりやすいような窪地部分はひざ下近い積雪になっている箇所もあります。冷池山荘の今朝の最低気温はマイナス1度、日中の最高気温も1度までしか上がっていません。東京や大阪の真冬よりはるかに寒いということです。まして昨日今日と暴風雪が吹き荒れ風速30m近いような西風、北風がもろに当たる主稜線にいたっては体感温度はそれこそマイナス15度以下ではないでしょうか。さらに汗でもかいて下着でも濡れていようものならマイナス20度以下といっても過言でもないでしょう。みなさん足元の心配ばかりなさっていますが防寒とかご自分の体力や判断力といったものもぜひ気にかけていただきたいものです。 皆さんがんばられて無事に小屋へ到着されてひと安心でしたが、今回も薄手の雨合羽でほうほうの態で小屋へたどり着く方も見受けられました。今回白馬岳や奥穂高岳などで相次いだ遭難はけっして他人事ではないことだけはどなたも肝に銘じて頂きたいと思います。

    明日の朝はおそらく晴れ上がって最低気温もマイナス5度以下まで下がることと思います。20年ほど前の同じ時期、前日午後に吹き荒れた初雪も上がり翌朝はマイナス1 0度ぐらいまで下がるも見事に晴れ渡り、早朝より初雪におおわれた鹿島槍ヶ岳の勇姿をカメラにおさめていると冷池山荘上空を次から次へとヘリコプターが立山方面へ飛んでいきました。あとでニュースで詳細は知るわけですが、いわゆる8名ぐらいの方が 疲労凍死で亡くなった『立山大量遭難』といわれる遭難現場への取材のヘリでした。まだ覚えていらっしゃる方も多いかと思います。また7,8年ぐらい前だったでしょうか、東北から本州中部の山岳地帯で初雪の際に各地で疲労凍死 遭難が相次いだこともありました。もしかしたらこの時期だとか3月、4月、5月の残雪期のほうが厳冬期よりも油断してこの手の遭難は多いのではないでしょうか。私どもも今季の営業をあと二週間ほど残しますが相次いだ遭難を他山の石と なして肝に銘じていきたいものです。お客様の話しを聞いていると、自分は大丈夫とか自分達とは縁遠い話しみたいな言い方をされる方がおられます。果ては山で死ねたら本望だなどという方もいらっしゃいますがかなり違うと思います。またこの時期になると冬が来る前にこの山は今シーズン中にどうしても登っておきたいといった変なプレッシャーや義務感で登るような方も見受けられますが、山は決してどこへも逃げては行きませんので安定した天候の下でぜひともお越しいただきたいと思います。また軽アイゼン等を持っていったほうがいいか?といったことを質問されますが、初雪が降った、雪になるかもしれない、天候もあまり安定してないといったら使う使わない、持って行く必要があったとかなかったとか、持って行って骨折り損だったとか言うのではなく持って行くべきなのではないでしょうか。また雪が降って大丈夫か?とも聞かれますが正直返答に困るというのが本音です。今回の雪も明日から好天が続けば日の当たる南側斜面は早々に融けてしまうでしょうが、日当たりの悪い北側斜面ではもうしばらく残るでしょうし、朝夕は氷りつくこともあるでしょう。岩場などではたとえ数メ−トルでも氷っていたら通過不可能の場所もあるでしょう。鹿島槍ヶ岳頂上(南峰)から五竜岳間はそんなところが続くわけです。みなさんいろんな意味でのご自分の実力や体力、判断力そして装備度を認識していただきたいと思います。 遭難がなくなるように。


夜が明けた種池山荘(10/8)

凍てつく種池の朝。

ナナカマドも雪におおわれて。

冷池山荘も雪の朝を迎える。

重く暗い空。その後も降り続く。

冷池もすっかり雪化粧。

冷池山荘の樹林帯を行く。

強風吹き荒れる爺ヶ岳稜線

雪の重みでしなる。10/8爺にて

凍て付く爺ヶ岳の道標。

爺ヶ岳稜線(10/8 AM

扇沢駅と赤沢岳初冠雪。(10/8)

NO239  初雪が出迎える三連休の初日です。

 2006/10/07(土)

    猛烈に発達した台風が合体した低気圧の影響で、あいにくの三連休スタートになってしまいました。一昨日夕方から続く雨は昨夜いったんはやんだものの未明からまた降りだし、本日午後には冷池山荘の周りでも雨はみぞれまじりの初雪に変わりました。鹿島槍ヶ岳に登頂されたお客様の話では頂上でははっきりと雪とわかる降り方だったそうです。低気圧は明日にかけてさらに発達して気圧配置も冬型になりますので明日も朝からの天候快復はむずかしいかもしれません。確実な快復はあさってになってからでしょうか。どのぐらいの標高から上で 積雪になるか、どのぐらいの降雪量になるかはわかりません。 夕方にはとりあえず冷池山荘の周りでは雪も止みガラス窓にたたきつけた雪が少し確認できるぐらいで地面上には積雪はありません。ただし心配な方は念のため軽アイゼンでもお持ちになって 登ってきてください。また積雪や凍結があると鹿島槍ヶ岳〜五竜岳の縦走もたいへん危険を伴うようになりますので注意が必要です。多少の雪でしたら鹿島槍ヶ岳頂上(南峰)まででしたら大きな問題は ありませんが、凍結等があれば日影になる斜面ではスリップしないよう注意してください。もうこれからは天気が崩れたなら雪になるかもしれない季節であることだけは念頭に置いてください。

    天気さえ良ければ国境稜線では名残の紅葉がまだまだ楽しめ、稜線から200mぐらい下がったところでは今が盛りの紅葉、黄葉、橙葉等々色とりどりの秋景に目を奪われる三連休のはずだったんですが・・・ 残念です。こうなったら1時間でも早くお天気に快復してもらって新雪と紅葉のコラボレーションをなんとか繰りひろげてほしいものです。


冬の足音がいよいよ近づいてきました。平年並みの初雪になりました(10/7)

明日、あさっての朝は冷え込みそうです。晴れればいいですね。

名残紅葉が雨の中を頑張られたお客様をお出迎え。(冷池山荘 10/7)

文字通りの冷たい雨。冷池に氷が張る頃にはサンショウウオも冬眠へ。(10/7)

10/4の爺ヶ岳。柏原新道上部の紅葉は今年もやさしく包みこんでくれます。

遅れていたチングルマの紅葉は今が盛りです。

NO238  小屋の建つ主稜線の紅葉は今まさにピークを過ぎようとしています。

 2006/10/03(火)

    ちょっと今ひとつの色付きの感もありますが、種池山荘の周りのピークは過ぎていこうとしています。 種池山荘周辺よりやや遅れ気味だった冷池山荘周辺は今がピークです。毎年この時期にじっくりと眺めている者にとっては今秋の紅葉は少しもの足りない感じもしましたが、先週末にお越しになったお客様は皆さん大満足されて下山されて行きましたし、初めての秋山シーズンを経験するスタッフもうっとり顔ですので、私が少々欲張りすぎなのかもしれません ね。もう少し赤色ものってくるかもなどとまだ淡い期待をいだいていますが、小屋周りはこれからは徐々に徐々に落葉へと向いそうです。とにかく大雪、雪融けの遅さ、7月の大雨、カラカラ天気の8月、そして9月は再びの雨続きに冷え込みの弱さと今ひとつ天候不順気味の今季の天候のなかで精一杯の紅葉シーンを見せてくれた木木には感謝しなければ 、欲張りは禁物です。このあとは紅葉の中心帯は日に60〜80mぐらいずつ斜面を駆け下っていきます。すでに紅葉の先端は1900mぐらいの地点まで到達しています。

    このあとも小屋周りでは名残の紅葉が体育の日連休ごろまでは楽しめそうですし、毎年あまり当たりはずれがなく素晴らしい紅葉をかなでてくれる柏原新道の上部“ガラバ”〜水平道〜石畳付近の爺ヶ岳南西斜面は体育の日連休のころには最高潮を迎えることと思います。 三連休の初日、柏原新道の水平道にて 『わあ!最高』 そして三連休の最終日ふたたび柏原新道を下山 『わあ!もっともっと素敵』 そんな歓声がどこからともなく湧き上がる爽やかな秋空が広がってほしいものです。三連休も今のところはご予約も少ない状況ですが、皆さん天気予報待ちといった感じでしょうか。先週末もまあまあのお天気になりましたが、予報でも週初めの段階でいい予報が出たので直前予約がかなり入ってお客様の入り込みもまあまあといったところでした。今度の3連休も今朝の最新の週間予報を見ていると新潟、金沢といった北陸地方はまあまあの予報が出ていましたので大いに期待したいものです。 でもちょっと心配なのははるか南海上にある台風の動きと日本南岸に停滞する秋雨前線の動きでしょうか。それと今のところ雪の心配も少ないようですが頭の片隅のどこかにしっかりと置いておかなければならない時期であることだけは間違いありません。 今日10月3日は秋雨前線が下がり移動性高気圧も近づいてきたおかげで昨日の冷たい雨も上がり朝から快晴の秋空がひろがっています。昨日雨の中を来られた種池山荘と冷池山荘のそれぞれ10人ほどのお客様は大喜びで小屋を出発されて行きました。『信じる者は救われる』 の格言どおり昨日雨の中がんばられた甲斐がありましたね。そういえばもうじき中秋の名月、またひとつ秋が深まりそうですね。


深まる秋、爺ヶ岳 10月1日

種池平と剱立山連峰 10/01

鹿島槍ヶ岳爽快 10月3日

秋空の冷池山荘 10月3日

冷池より種池山荘と北側斜面 10月3日

立山も秋色深まってきていますね 10月3日